米GDP、第3四半期は2%増に大幅減速 約1年ぶりの低い伸び

Reuters

発行済 2021年10月28日 23:04

更新済 2021年10月29日 00:27

[ワシントン 28日 ロイター] - 米商務省が28日発表した2021年第3・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値は、年率換算で前期比2.0%増だった。新型コロナウイルス感染の再拡大が世界のサプライチェーン(供給網)を一層圧迫し、自動車などの商品不足が消費支出を抑制する中、第2・四半期の6.7%増から大幅に減速し、約1年ぶりの低い伸びにとどまった。

市場予想の2.7%増も下回った。

BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、サール・グアテリ氏は「米経済は障害にぶつかったが、成長は今四半期に加速する見通しだ」と述べた。

在庫変動は777億ドル減と、前四半期の1685億ドル減からマイナス幅が縮小。供給の制約に伴う在庫の切り崩しペースが幾分減速している兆候を示し、GDP伸び率押し上げに2.07%ポイント寄与した。しかし、自動車の不足などを背景に、在庫は引き続き弱い伸びにとどまっている。

在庫を除く最終需要は0.1%減だった。

米経済活動の3分の2以上を占める個人消費は1.6%増にとどまり、前四半期の12%から減速した。