英GDP、第3四半期は予想下回る1.3%増 G7の中で回復見劣り

Reuters

発行済 2021年11月11日 17:16

更新済 2021年11月11日 19:37

[ロンドン 11日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が11日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)成長率は前期比1.3%と、3カ月間の伸びとしてはロックダウン(都市封鎖)中だった2021年初め以来の低水準となった。

英中銀の予想およびロイター調査によるエコノミストの予想は1.5%成長だった。

ONSによると、英国の経済規模は2019年末時点から依然として2.1%縮小しており、同じ主要7カ国(G7)のドイツ、イタリア、フランスよりも縮小幅が大きいという。

米国経済は既に新型コロナウイルス危機前の規模を上回っている。カナダと日本はまだ第3・四半期GDPを公表していないものの、英国が第3・四半期までに達成した水準以上の勢いを第2・四半期までに既に取り戻している。

英国の9月のGDPは前月比0.6%増加した。市場予想は0.4%増だった。

ただ、7・8月のGDPが下方修正されたため、新型コロナ対策のロックダウンが始まる前の2020年2月との比較では0.6%減となった。

世界的な供給網の問題と企業の慎重姿勢により、ロックダウン後の景気の勢いが鈍化していることが示された。

7月のGDPは0.2%減、前回発表は0.1%減。8月は0.2%増で、前回発表は0.4%増だった。

英商工会議所の経済担当責任者、スレン・ティル氏は「月次GDPは7月の落ち込みの後、盛り返した。だがこれは意味のある改善というよりも、制限緩和による一時的な増加を反映した可能性が高い」と分析した。

英中銀は先週、金利を過去最低の0.1%に据え置いた上で、最近の経済成長は想定よりも弱まっているとし、10月1日に政府の雇用保護制度が終了したことを受けた労働市場の状況を引き続き注視すると表明した。