米上院共和党、国防権限法案の進展阻止 手続き上の採決否決

Reuters

発行済 2021年11月30日 11:50

[ワシントン 29日 ロイター] - 米上院共和党は29日、一部の民主党リベラル派も反対する中、国防予算の大枠を決める国防権限法案(NDAA)の進展を阻止した。ただ、議会は60年連続で成立しているNDAAに引き続き取り組む。

この日行われた手続き上の採決は賛成45、反対51で、上院(定数100)の可決に向けて必要な賛成60票に届かなかった。

超党派の強い支持を得て例年なら通過するNDAAは、艦船の購入数から兵士の給料増、地政学的脅威への対処法まであらゆることを決定するため、産業界などから注目されている。

今回の法案は約7700億ドルの国防総省支出が認められており、これが一部の民主党議員が反対した理由の一つ。国が医療や教育、気候変動などの問題に十分に対処できていないのに軍事予算をこれほど大きくするべきではないとしている。

議員らは、1961年以来毎年NDAAが成立していることを誇りに思っており、それは軍への支持を反映していると説明。NDAAは毎年成立する主要法案の一つであるため、対中競争やサイバー政策などの問題に対応する法案として利用されている。