トルコGDP、第3四半期は前年比+7.4% 消費や輸出が好調

Reuters

発行済 2021年11月30日 18:18

更新済 2021年11月30日 23:36

[イスタンブール 30日 ロイター] - トルコ統計庁が30日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)は前年比7.4%増となり、市場予想とほぼ一致した。

個人消費、製造業、輸出が好調だったが、政策に対する懸念は払拭されていない。

季節・カレンダー調整ベースの前期比では2.7%増だった。

年初から最大45%下落しているリラは、統計発表後に0.8%下落し、1ドル=12.9リラまで下げた。

その後も下げ幅を拡大し、3%下落の1ドル=13.2ドルと、先週付けた史上最安値に近づいた。ゴールドマン・サックスによると、今回のリラ下落は史上5番目に大きなものだという。

アナリストらは、リラ安が今後の成長率に与える影響を懸念している。

ゴールドマン・サックスは、2021年の成長率予測を9.5%から10.5%に上方修正する一方、2022年の成長率予測を半分に下方修正し3.5%とした。

トルコのエルドアン大統領は、利上げに反対し、経済成長、雇用、投資を優先する方針を示している。

ブルーベイ・アセット・マネジメントのティム・アッシュ氏は「利下げで実質GDP伸び率を押し上げられるかもしれないが、通貨安、インフレ進行、マクロの金融安定に対する長期的な懸念という代償が伴う」と指摘。