米輸入物価、4月は横ばい 石油価格低下で

Reuters

発行済 2022年05月14日 00:23

[ワシントン 13日 ロイター] - 米労働省が13日発表した4月の輸入物価は前月比から横ばいだった。石油価格の低下が食料品や他の製品の価格上昇を相殺し、関税を除いた輸入価格が0.6%上昇するとの予想に反して横ばいだった。3月には2.9%上昇していた。

4月の前年同月比は12.0%上昇。3月は13.0%上昇だった。

2022年第1・四半期の輸入物価は前年同期より6.8%上昇した。

今週発表された4月の消費者物価指数の前月比上昇率は昨年8月以来の小ささだった。卸売物価指数の伸び率は昨年9月以来で最小だった。

5月の石油価格は上昇傾向にあり、輸入物価や消費者物価、卸売物価が上昇する可能性が高い。年間インフレ率は引き続き低下すると予想されるものの、米連邦準備理事会(FRB)の目標2%を上回る可能性が高い。

FRBは先週、政策金利を22年ぶりに0.50%ポイント引き上げ、6月から保有債券の縮小に着手すると発表した。FRBは3月に利上げを開始している。

輸入物価のうち4月の燃料価格は前月比2.4%下落。3月は17.3%上昇していた。

4月の石油価格は2.9%下落、食料品価格は0.9%上昇した。資本財の価格は0.4%上がり、上昇率は3月と同じだった。自動車を除く消費財の価格は横ばい。自動車・部品価格は0.3%上昇した。

燃料と食料を除くコア輸入物価は0.4%上昇。3月は1.3%上がっていた。4月の前年同月比は6.9%上昇。

コア輸入物価の前月比の伸びが鈍化している一因として、米国の主要貿易相手国の通貨に対するドル高が挙げられる。FRBの利上げ開始後、米ドルは貿易加重平均で約2.65%上昇している。