金融当局、度重なるインフレショック想定すべき=IMF専務理事

Reuters

発行済 2022年05月20日 02:21

[ケーニヒスヴィンター(ドイツ) 19日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は19日、世界の金融当局者は度重なるインフレショックを想定する必要があるかもしれないとの見方を示した。

ロイターに対し、ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格や食料価格への圧力増大、新型コロナウイルス封じ込めに向けた中国の「ゼロコロナ」政策による製造業への影響、サプライチェーン(供給網)の再構築の必要性などにより中銀がリセッション(景気後退)を引き起こすことなくインフレを抑制するのは難しくなっていると指摘。

昨年末にオミクロン変異株による感染が拡大した際にインフレを「一過性」とみなすことを止めたとし、足元のインフレが最後のショックではないかもしれないことを想定しておく必要があるとした。

また米国の堅調な需要やサプライチェーンの混乱、ウクライナでの戦争の影響など全てがインフレ長期化につながると言及。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)はまだ終わっておらず、新たな危機が起こり得るとした。