NZ中銀、政策金利を50bp引き上げ 積極的な利上げ継続示唆

Reuters

発行済 2022年05月25日 11:43

更新済 2022年05月25日 13:37

[ウェリントン 25日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は25日の金融政策決定会合で、政策金利のオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を50ベーシスポイント(bp)引き上げて2.0%にすることを決めた。利上げは5会合連続で、インフレ抑制を目指す。

政策金利が従来の想定よりも高い水準でピークを打つとの見通しも示し、積極的な利上げの継続を示唆した。

ロイター調査のエコノミスト21人中20人が50bpの引き上げを予想していた。残る1人は25bpの利上げを見込んだ。

中銀は声明で「大幅かつ早期のOCR引き上げはインフレが根付くリスクを低下させると同時に、世界的な経済環境を巡る高い不透明感に鑑みて今後の政策にさらなる柔軟性を与える」とした。

声明を受けてNZドルは3週間ぶりの高値となる0.65米ドルを付けた。

50bpの大幅利上げは2会合連続。昨年10月に引き締めを開始して以来、計1.75%ポイントの利上げを実施しており、OCRは2016年11月以来の水準に達した。

中銀はOCRが来年下期に4.0%に近い水準まで上昇し、24年にかけて同水準にとどまるとの見通しを示した。

インフレ率については22年第2・四半期に7.0%のピークを付けると見込む。目標の1─3%を大幅に上回る水準で、緊急に物価上昇を抑え込む必要性を浮き彫りにしている。

中銀は「生産力の制約や足元のインフレ圧力がなお広範囲に及んでいることを幅広い指標が明確に示している」と指摘。逆風は強く、世界経済の不透明感の高まりやインフレ高進が国内外の消費者信頼感の低下につながっているとの認識を示した。