ドルとユーロの役割縮小へ、西側の制裁で戦略再考=ロシア中銀

Reuters

発行済 2022年06月01日 00:51

[31日 ロイター] - ロシア中央銀行は31日に公表した金融安定報告で、西側諸国が制裁措置の一環としてロシアの外貨準備を凍結したことを受け、各国中銀が戦略を再考する中、ドルとユーロの国際通貨としての役割は縮小していくとの見方を示した。

中銀は、西側諸国が制裁の一環として凍結した資金の一部が差し押さえられる可能性があることも踏まえると、アジアや中東などの中銀が戦略を見直す可能性があるとし、「金に対する需要が増加する一方、準備通貨としてのドルとユーロの役割は縮小する」との見方を示した。

その上で「制裁措置による外国為替市場への影響の一つとして、ドルとユーロ以外の通貨の利用が増加する傾向にあることが挙げられる」とし、特に中国人民元について言及。このプロセスを加速させるために、ロシアはドルとユーロ建ての預金にマイナス金利を適用することを検討するとした。