ECB、マイナス金利脱却後の利上げはデータ次第=パネッタ専務理事

Reuters

発行済 2022年07月01日 23:06

[フランクフルト 1日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のパネッタ専務理事は1日、ECBは金利をマイナス領域から引き上げようとしているが、マイナス金利を脱却した後の引き上げは、先行きが不透明なため、入手するデータ次第になるとの認識を示した。

ECBは7月21日の理事会で10年あまりぶりに利上げし、イタリアなどの域内債務国の借り入れコスト抑制を目的とする新たな債券購入制度を発表するとみられている。

パネッタ氏は7月理事会で25ベーシスポイント(bp)利上げする計画は支持するものの、9月により大幅な利上げをする可能性があるというガイダンスは繰り返さず、行動するとすれば緩やかであるべきと述べた。

「われわれは、ネットの資産買い入れやマイナス金利など、デフレ脱却に向けた政策を終了させようとしている。しかし、それ以降の金融政策スタンスの調整は、インフレと経済の見通しの進展に依存する」と述べた。

この日発表された6月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は、前年比上昇率が8.6%で、前月の8.1%から加速し過去最高を更新した。