ウクライナ首相、復興費は「ロ富裕層が負担すべき」 EUは支援表明

Reuters

発行済 2022年07月05日 01:04

更新済 2022年07月05日 02:09

[ルガノ(スイス) 4日 ロイター] - ウクライナのシュミハリ首相は4日、ロシアの侵攻に伴うウクライナの復興費用が7500億ドル規模に達する可能性があり、ロシアの富裕層が費用を負担すべきだという見解を示した。

シュミハリ首相は、スイス・ルガーノで開催されたウクライナ復興を巡る国際会議で、西側諸国が凍結しているロシアの資産が3000億─5000億ドル相当と推定されるとし、「ロシアおよびロシアの新興財閥(オリガルヒ)の凍結資産が復興に向けた主要な資金源になると確信している」と語った。さらに「ロシア当局がこの血なまぐさい戦争を仕掛け、大規模な破壊を引き起こした。その責任を問われるべき」とした。

シュミハリ首相の意見にはトラス英外相も合意。ロシアは「悲惨な戦争」が引き起した損害に対し責任を負う必要があるとの見解を示した。

またトラス氏は記者団に対し、ロシアの資産を活用する選択肢を検討していると表明。同時に、ウクライナ南部の港湾都市オデーサ(オデッサ)からの穀物輸出再開など、ウクライナ経済再生に向けた可能な限りの支援策も模索しているとした。

欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、EUが復興努力を調整するためのプラットフォームを新設するほか、ウクライナのEU加盟候補としての地位を確固たるものとすることを支援すると言明した。