独連銀総裁、ECB利回り格差対策に警告 「物価対応に焦点を」

Reuters

発行済 2022年07月05日 01:38

[フランクフルト 4日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのナーゲル独連邦銀行(中銀)総裁は、南欧諸国の借り入れコストを押し下げようとするECBの取り組みに注意を促した上で、ECBはインフレ対応に焦点を当てるべきであり、そのためには現在想定されている以上の利上げが必要になるかもしれないと述べた。

ECBは先月に臨時会合を開催し、国債利回りの格差拡大によるユーロ圏市場の分断を防ぐ措置を検討すると表明した。

これに対し、ナーゲル総裁は、このような措置は条件と期間が綿密に定義された例外的な状況下でのみ行われるべきであり、常に有利な資金調達条件をECBが保証すると示唆することは避けるべきと主張。講演で「金融政策手段を用いてリスクプレミアムを制限することに対して警告する。なぜなら拡大したスプレッドが根本的に正当化されるかどうかを確実に立証するのは事実上不可能だからだ」と語った。