米CPI、6月は前年比9.1%上昇 40年超ぶりの大幅な伸び

Reuters

発行済 2022年07月13日 22:06

更新済 2022年07月14日 01:00

[ワシントン 13日 ロイター] - 米労働省が13日に発表した6月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比で9.1%上昇と5月の8.6%上昇から加速し、1981年11月以来40年超ぶりの大幅な伸びとなった。ガソリン価格と食品価格の高騰が背景で、連邦準備理事会(FRB)が月内に75ベーシスポイント(bp)の利上げに踏み切るとの見方が強まった。

前月比では1.3%上昇と、2005年9月以来の大幅な伸び。5月は1.0%上昇だった。

ロイターがまとめたエコノミスト予想では前月比で1.1%上昇、前年同月比で8.8%上昇だった。

変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は前月比で0.7%上昇。5月は0.6%上昇だった。前年同月比では5.9%上昇。5月は6.0%上昇だった。

世界的な問題とは言え、11月に中間選挙を控えるバイデン大統領と民主党にとって高インフレは政治的なリスクになる。バイデン氏は6月のCPI統計について「受け入れ難いほど高水準」とした一方、最近のガソリン価格の下落を考慮すると過去の数値だと述べた。

FWDBONDS(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、クリストファー・ルプキー氏は「FRBの努力にもかかわらず、米経済は一段の高インフレ体制に移行しているように見える」と指摘。6月のCPI統計を受け、FRBが後手に回っていることが明らかになったとの見方を示した。

6月はエネルギー価格が前月比7.5%上昇し、CPI全体の上昇の約半分に寄与。前年比では41.6%上昇した。

ガソリン価格は前月比11.2%上昇と、前月の4.1%から加速した。

天然ガスは8.2%上昇。上昇率は05年10月以来最大となった。電力は1.7%上昇。

食品は1.0%上昇。家庭で消費される食品も1.0%上昇。6カ月連続で少なくとも1.0%上昇した。

家賃は0.8%上昇。1986年4月以来の大幅な上昇となり、コア指数の押し上げ要因になった。