中国新規融資、7月は6790億元に急減 コロナや不動産危機が影響

Reuters

発行済 2022年08月12日 19:55

更新済 2022年08月13日 18:54

[北京 12日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が12日発表した7月の人民元建て新規融資は6790億元(1007億4000万ドル)と前月から急減、市場予想も下回った。

新型コロナウイルスの感染拡大、雇用に対する不安、不動産危機の悪化で企業・消費者が借り入れに慎重になった。

ロイターがまとめた市場予想は1兆1000億元だった。前月は2兆8100億元、前年同月は1兆0800億元。

キャピタル・エコノミクスは「信用の伸びは先月鈍化した。不動産市場を巡る混乱が重しとなった」と指摘。「住宅の買い手の心理は弱い状態が続く見込みであり、政府の借り入れも減速基調にある中で、(融資統計は)短期的には今後も失望を誘う内容になるだろう」とした。

住宅ローンなど家計向け融資は1217億元で、6月の8482億元から減少。法人向けも2兆2100億元から2877億元に減った。

チャイナ・ベージュブック・インターナショナル(CBBI)は、1000社超に対する月次調査の結果として、ロックダウン(都市封鎖)への懸念から、7月は製造業とサービス業の融資需要が明らかに後退したと指摘している。

マネーサプライM2の前年比伸び率は12%。市場予想は11.4%、前月も11.4%だった。