米GDP、第2四半期改定値0.6%減 速報値から上方改定

Reuters

発行済 2022年08月25日 23:30

更新済 2022年08月26日 02:18

[ワシントン 25日 ロイター] - 米商務省が25日発表した2022年第2・四半期の実質国内総生産(GDP)改定値は年率換算で前期比0.6%減だった。速報値の0.9%減から上方改定された。第1・四半期は1.6%減だった。

個人消費の伸びが在庫積み増しのペース鈍化によるマイナス影響をいくらか緩和し、景気後退が進んでいるとの懸念を打ち消した。

ロイターがまとめた第2・四半期改定値のエコノミスト予想は0.8%減だった。

2四半期連続のマイナス成長はテクニカルリセッションの定義とされる。ただ、経済活動のより広範な指標が景気後退ではなく、緩やかに拡大したことを示唆した。

所得面から経済活動を把握する国内総所得(GDI)は第2・四半期に1.4%増。第1・四半期は1.8%増だった。

経済成長を見る上でより優れた手法とされるGDPとGDIの平均は第2・四半期に0.4%増と、第1・四半期の0.1%増から伸びが加速した。

GDIは堅調な利益と労働市場の逼迫を背景とした賃金の上昇を背景に増加した。

ボストン・カレッジのブライアン・ベチューン教授は「米経済はかなりの回復を遂げた。今はサイクル半ばの減速で、景気後退ではない」とし、「雇用の増加は続いている。基本的に生産は引き続き拡大しているが、サプライチェーンの問題が存在する」と述べた。

さらに「いずれサプライチェーンの問題が解消され、生産が追いつくことを望む。生産はいずれ所得を上回ることになるが、それはまだ先の話だ」と述べた。