利上げ前倒し、物価対応に重要戦略=カナダ中銀上級副総裁

Reuters

発行済 2022年09月09日 03:33

更新済 2022年09月09日 04:27

[オタワ 8日 ロイター] - カナダ銀行(BOC、中央銀行)のキャロライン・ロジャース上級副総裁は8日、高インフレが定着するリスクが存在していると警告し、約40年ぶりの高水準にあるインフレに対応するため、利上げの前倒しは重要な戦略になるとの考えを示した。

カナダ中銀は7日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp)引き上げ、3.25%とした。利上げは4会合連続。今回の利上げにより、政策金利は約20年ぶりに中立域を超えた。

ロジャーズ上級副総裁はアルバータ州カルガリーで行った講演後の質疑応答で、大幅利上げは終了したかとの質問に対し「インフレ率を引き下げるために一段の金融引き締めが必要になる」と表明。「インフレの根本的な原因に対処し、経済をソフトランディング(軟着陸)させるには、利上げの前倒し実施が最善の方法になる」と述べた。