マレーシア政府、予算案発表 財政規律重視

Reuters

発行済 2022年10月07日 18:01

[クアラルンプール 7日 ロイター] - マレーシア政府は7日、財政規律を重視した来年度予算案を発表した。

年内に総選挙が実施されるとの観測が浮上する中、大衆迎合的な政策が盛り込まれるとの見方が出ていたが、予算規模は今年度を下回った。

商品価格の高騰で補助金支出が拡大しており、歳出抑制を迫られていることが背景。

政府は、地政学的な緊張、世界的なインフレの進行、金融状況の引き締まり、サプライチェーンの混乱により来年度は「厳しい」年になると指摘。慎重なアプローチを取る方針を示した。

テングク・ザフルル・アジズ財務相は「来年度予算案では、望ましい環境を整備し、経済ニーズと財政健全化の間でバランスを取ることを目指す」とし、外的ショックに対応するため、適切な政策を立案する方針を示した。

今年の国内総生産(GDP)予測は6.5─7%増と、従来予測の5.3─6.3%増から上方修正した。来年は4─5%増に鈍化する見通し。