ノーベル経済学賞、バーナンキ元FRB議長ら3人 銀行と恐慌を研究

Reuters

発行済 2022年10月10日 19:37

更新済 2022年10月11日 08:10

[ストックホルム 10日 ロイター] - スウェーデン王立科学アカデミーは10日、2022年のノーベル経済学賞をベン・バーナンキ元米連邦準備理事(FRB)議長、米シカゴ大学のダグラス・ダイヤモンド教授、米セントルイス・ワシントン大学のフィリップ・ディビッグ教授の3人に授与すると発表した。

3氏はいかに銀行を規制し、破たんした金融機関を公的資金で支援することで1930年代の世界恐慌のような深刻な経済危機を回避できるかという研究が評価された。

スウェーデン王立科学アカデミーは、08年の世界金融危機に端を発した景気後退と新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による景気低迷に触れ、各国の中央銀行や金融規制当局が取った行動の大部分は受賞者の研究に動機づけられている、と指摘した。

08─09年に各国政府が金融機関を救済したことには批判の声が上がった。しかし、バーナンキ氏らの研究は、社会が全体としては恩恵を受け、救済措置がなければよりより深刻な影響が及んでいた可能性があったことを示唆している。