豪予算案、歳出抑制を重視 財政・経済見通しは予想通り

Reuters

発行済 2022年10月25日 20:21

[シドニー 25日 ロイター] - チャーマーズ豪財務相は25日、労働党政権としては10年ぶりとなる予算案を公表した。財政赤字が続くと予想し、歳出を厳しく抑制する方針を示した。

インフレ抑制に取り組むオーストラリア準備銀行(中央銀行)を支援するため、財政はまだ抑制する必要があると訴えた。主要な財政赤字と経済予測は全てアナリストの予想の範囲内だった。

議会で「われわれは現在、過去15年で3回目の世界的な落ち込みに直面している」と指摘。予算案はインフレを助長することなく生活費の負担を軽減し、国民の生活を楽にするものだと述べた。

2023年6月までの1年間の財政赤字は369億豪ドルで、対国内総生産(GDP)比1.5%と予想している。4月時点では779億豪ドルと見込まれていた。

商品価格が落ち着き、ヘルスケアなどへの歳出圧力が高まるにつれて、赤字額は25/26年度までに約500億豪ドルに拡大するとした。

今年のGDP成長率は3.25%となる見込み。23/24年度は金利上昇により失業率が4.5%へ上昇し、成長率は1.5%に減速するとみている。