インドネシア中銀、3会合連続0.5%利上げ インフレ期待抑制を強化

Reuters

発行済 2022年11月17日 17:24

更新済 2022年11月17日 22:27

[ジャカルタ 17日 ロイター] - インドネシア中央銀行は17日、主要政策金利を3会合連続で50ベーシスポイント(bp)引き上げた。インフレ期待の抑制と通貨ルピアの下支えが狙いで、7日物リバースレポ金利は5.25%となった。

ロイターの調査でもエコノミストの大半が50bpの利上げを予想していた。

今回の利上げにより8月以降の引き上げ幅は175bpとなり、2018年の前回の引き締めサイクルに並んだ。

ペリー・ワルジヨ中銀総裁はオンライン会見で、「予防的で将来を見据えた前倒し」の動きで、2023年前半にコアインフレ率が目標内に戻るよう誘導するとともに、ルピア支援を強化する狙いがあると説明した。

世界経済は減速し、一部の国はリセッションリスクに直面しているが、インドネシアの活動は回復しつつあると指摘。「現在高過ぎるインフレ期待を押し下げるために金融政策対応を強化する」と述べ、一部の国と比べると一連の利上げは相対的に「慎重」で積極的ではないと説明した。

また金利政策は「タカ派的」としたほか、為替安定に向けた外為市場への介入を継続する方針を示した。

10月のインフレ率は前年比で5.71%で中銀の目標レンジの2─4%をなお上回り、9月の7年ぶりの高水準を若干下回るにとどまっている。

ペリー・ワルジヨ総裁は、市場が予想する2022年末のインフレ率の5.9%は、中銀の修正予想の5.6%に比べ高過ぎると指摘し、コアインフレ率は23年第1・四半期の3.7%がピークになると予想した。

キャピタル・エコノミクスのシニアエコノミストは、経済成長が十分維持されており、中銀は目先利上げを継続すると予想。「今後数カ月、75ベーシスポイント(bp)の利上げを複数回実施し、23年始めに引き締めを終了するだろう」と述べた。