米債務上限協議、合意に至らず バイデン氏「デフォルト選択肢にない」

Reuters

発行済 2023年05月23日 08:25

更新済 2023年05月23日 10:10

[ワシントン 22日 ロイター] - バイデン米大統領と共和党のマッカーシー下院議長は22日、債務上限問題を巡り約1時間協議したが、合意には至らなかった。双方とも協議を継続する意向を示した。政府の支払いが滞ると財務省が警告する6月1日まで10日ほどしか残っておらず、デフォルト(債務不履行)の危機が迫る。

バイデン氏は声明で「デフォルトが選択肢になく、超党派合意を誠意をもって目指すことが唯一の道筋という点を再確認した」とし「生産的な」会談だったと述べた。

マッカーシー氏も協議が「生産的」だったと述べ、合意点を見い出すために事務方の交渉が「夜通し」で行われるとの見通しを示した。「合意はなお達成できると考えている」とした。

自身とバイデン氏は毎日協議する見込みだと語った。ただ、富裕層の増税や石油・製薬業界の税の抜け穴をふさぐことで財政赤字の削減を図るというバイデン氏の提案を検討する考えはないとした。

バイデン氏は協議前に何らかの進展があると「楽観」していると語っていた。それぞれの有権者に「売り込む」ためには超党派の合意が必要だとし、まだ見解の相違があると述べた。

イエレン財務長官は22日、議会に書簡を送り、債務上限が引き上げられなければ6月1日にも政府の支払いが滞る「可能性が極めて高い」という認識を改めて示した。