FRB、6月に利上げ停止し「様子見」が望ましい=フィラデルフィア連銀総裁

Reuters

発行済 2023年06月02日 03:51

更新済 2023年06月02日 05:09

[1日 ロイター] - 米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は1日、高水準にある米国のインフレは緩慢なペースで低下しているものの、連邦準備理事会(FRB)は6月13─14日の次回会合で利上げを決定するべきでないとし、経済データにサプライズがない限り政策金利を据え置き「様子を見る」ことが望ましいと述べた。

ハーカー総裁は全米企業エコノミスト協会(NABE)のウェビナーで「少なくとも1回の会合で停止ボタンを押すときだ」と指摘。FRBが2022年3月から実施した合計5%ポイントの利上げで、特に住宅価格に対し効果がが出ていることを示す有望な兆候が出ているとし、インフレ動向に加え信用収縮のペースに不透明感があるため、利上げの継続に慎重になっていると述べた。

小売支出の縮小のほか、賃金が当初の予想ほど上昇していないことなどに言及し「こうしたことを全て合わせると、今回は(利上げを)見送り、どうなるか様子を見ようということになる」と語った。

ただ、2日に労働省が発表する5月の雇用統計や、来週発表されるインフレ指標が予想を大きく上回った場合には、考えを改める可能性があるとも述べた。