中国8月CPI再び上向く、PPIは下落幅縮小 デフレ圧力緩和

Reuters

発行済 2023年09月09日 13:16

Kevin Yao Joe Cash

[北京 9日 ロイター] - 中国国家統計局が9日発表した8月の物価統計は、消費者物価指数(CPI)が上昇に転じ、生産者物価指数(PPI)は下落ペースが鈍化した。経済に安定化の兆しが見える中、デフレ圧力が緩和した。

CPIは前年比0.1%上昇。ロイターがまとめた市場予想の中央値(0.2%上昇)は下回った。7月は0.3%下落し、2021年2月以来のマイナスとなっていた。

PPIは前年比3.0%下落。市場予想と一致した。7月は4.4%の下落だった。

国泰君安国際のチーフエコノミスト、周浩氏は「インフレ指標に若干の改善が見られる。PPIは下落幅が縮小し、緩やかな回復プロセスを示している」と指摘。

その上で「全般的には依然として需要の弱さが示されており、当面は追加の政策支援が必要だ」と語った。

今月発表された8月の貿易統計も、輸出と輸入の減少ペースが鈍化。政策当局者が需要を促進しデフレ回避を目指す中、一連の指標で景気安定化の兆しが示されている。