中国人民銀、需要拡大と物価の緩やかな上昇支える方針=金融時報

Reuters

発行済 2023年09月13日 16:09

更新済 2023年09月13日 17:45

[北京 13日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)系の金融時報は13日、人民銀が需要を拡大し物価の緩やかな上昇を支える見通しだと報じた。

人民銀は財政・産業政策の調整に一層力を入れ、先行き期待の指針を強化する一方で、金融政策の効果を注意深く見守ると伝えた。

匿名の人民銀幹部の話として報じた。

同幹部は「(人民銀は)実体経済の有効需要を促進し、物価の緩やかな回復を支え、経済の活力を高める適切な通貨・金融環境をつくる」と発言。国内の堅調な信用の伸びも景気回復に沿ったもので、実体経済の借り入れコストは低下していると述べた。

「既存の住宅ローンの金利引き下げは居住者の金利負担を効果的に軽減する」とも指摘。住宅ローンの早期返済が減っており、消費者心理の改善に寄与すると述べた。

同幹部によると、8月は企業向け貸出金利(加重平均)が3.85%と、前年同月比20ベーシスポイント(bp)低下。住宅ローン金利(同)は4.12%で前年比38bp低下した。

中国光大銀行のアナリストは「預金準備率引き下げと構造的な手段の活用を否定できない。金融機関を指導して実体経済への支援を拡大し、内需の回復加速を促す可能性がある」と述べた。