Chiara Elisei Naomi Rovnick
[ロンドン ２６日 ロイター] - 比較的リスクの高い企業に直接融資するプライベートデットファンドは、今年上半期の資金流入が９４９億ドルに達して前年同期の９１４億ドルを上回り、好調な流入が続いていることが調査会社ピッチブックが２６日公表したデータで明らかになった。
このままの流れが続けば、４年連続で年間の流入額が２０００億ドルを超える見通し。
地域別では北米が大きな比率を占めており、今年上期には全体に対する割合が７５．４％と、昨年の６９．６％から上昇した。欧州の割合は今年上期が２２．３％で、昨年の２３％からほぼ横ばい。アジアは昨年の６．８％から１．６％に低下した。
プライベートデットファンドは２００８年の世界金融危機後に、銀行が自己資本要件の厳格化を受けて融資を圧縮したため急拡大した。しかし最近では景気後退が迫り、金利上昇で企業の借入コスト上昇への対応力や収益が圧迫される中、その真価が問われている。