米2月一戸建て住宅着工・許可件数、約2年ぶり高水準 供給不足追い風

Reuters

発行済 2024年03月20日 00:48

更新済 2024年03月20日 02:00

Lucia Mutikani

[ワシントン 19日 ロイター] - 米商務省が19日発表した2月の一戸建て住宅の着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比11.6%増の112万9000戸だった。穏やかな気温と中古住宅の根強い供給不足が着工を後押しし、2022年4月以来、1年10カ月ぶりの高水準となった。

一戸建ての着工件数は住宅建設全体の大部分を占める。

今年1月分は101万2000戸と、前回発表の100万4000戸から上方改定された。

2月の一戸建て住宅着工の地域別は、15.4%減った西部を除く3地域が増加。中西部が40.2%、南部が16.6%、北東部が16.4%それぞれ増えた。

5戸以上の集合住宅の着工件数は8.6%増の37万7000戸だった。

全体の住宅着工件数は10.7%増の152万1000戸。ロイターがまとめた市場予想の142万5000戸を上回った。

一戸建ての住宅建設許可件数は1.0%増の103万1000戸と、22年5月以来、1年9カ月ぶりの高水準だった。集合住宅は2.4%増の42万9000戸。全体は1.9%増の151万8000戸だった。   

ネーションワイドのエコノミスト、ダニエル・ブィルハーバー氏は「買い手は向かい風に直面しているものの、建設業者は新築住宅への需要を見込んでおり、一戸建て着工件数は今後数カ月、好調を維持する可能性がある」と述べた。

FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「建設業者は今年後半に見込まれる米連邦準備理事会(FRB)の利下げを心待ちにしており、住宅建設は今後数カ月で経済成長を若干押し上げる公算が大きい」と述べた。

建設許可を受けたものの未着工となっている住宅は0.4%増の27万戸。うち一戸建て住宅は1.4%減の14万1000戸だった。一戸建て住宅の完成件数は20.2%増の107万2000戸と、22年11月以来の高水準となった。