米英、中国の広範なサイバー攻撃とスパイ活動暴露 関係者を訴追や制裁

Reuters

発行済 2024年03月26日 07:19

James Pearson Raphael Satter Christopher Bing

[ワシントン 25日 ロイター] - 米英両国は25日、中国による広範なサイバー攻撃とスパイ活動の実態を明らかにするとともに、これに関与したとするハッカー7人を訴追し、中国国家安全省のフロント企業と目される1社とこの7人のうちの2人に制裁を発動したと発表した。

中国政府の支援を受けてサイバー攻撃やスパイ活動を行ったとされるのは、「APT31」と呼ばれるハッカー集団。対象はホワイトハウス職員から米上院議員、英国会議員、さらに中国に批判的な世界各地の政府当局者など多岐にわたっている。

米政府によると、このハッカー集団は米国の鉄鋼、エネルギーなどの企業のほか、第5世代(5G)移動通信システムの有力プロバイダーや、防衛産業なども標的になった。

モナコ米司法副長官は、世界的なサイバー攻撃の目的は中国共産党の政治体制への批判を抑え込み、各国政府機関のシステムに不正侵入し、企業の秘密情報を盗み出すことだと指摘した。