米中が金融安定へ協力深化、ショックに備え演習 イエレン長官表明

Reuters

発行済 2024年04月08日 14:30

更新済 2024年04月08日 19:27

David Lawder

[北京 8日 ロイター] - 中国を訪問中のイエレン米財務長官は8日、米中両国が金融安定を巡る問題で協力を深めていると表明した。大手銀行の破綻に対処する演習を最近実施したのに続き、金融ショックの模擬演習をさらに予定しているという。

4日間にわたる会談日程を終えたイエレン氏はまた、中国の銀行に対し、ロシアのウクライナ戦争を支援する取引推進は「重大な結果」につながると警告を発した。

同氏によると、金融安定を巡る演習は昨年発足した米中金融作業部会が策定した。

米財務省と中国人民銀行(中央銀行)の代表が率いるこの部会は直近では1月に北京で会合を開いている。

イエレン氏は記者会見で「軍事指導者が危機に際してホットラインを必要とするように、米国と中国の金融規制当局も、金融ストレスが国民や国際社会に多大な影響を及ぼす危機に発展するのを防ぐため、意思疎通が必要だ」と語った。

8日の潘功勝・人民銀総裁との会談でも金融安定に関する問題を協議した。