ドル/円
午後3時現在 80.39/44 1.4502/04 116.57/62
正午現在 80.45/46 1.4497/98 116.62/66
午前9時現在 80.73/77 1.4462/65 116.77/82
NY17時現在 80.75/80 1.4433/36 116.56/61
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[東京 30日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時に比
べドル安の80円半ば。実需のドル売り/円買いに加え、ドルが主要通貨に対して幅広く
売られたことで、ドル/円は80.31円まで下落した。ギリシャの債務不履行(デフォ
ルト)懸念がいったん後退したユーロは、欧州中央銀行(ECB)の利上げ期待も手伝
い、3週間ぶりに1.45ドル台に乗せた。この日はロンドン・フィキシングでもまとま
ったフローが出るとうわさされている。
<市場の関心は米債務上限問題に移行か>
アジア時間の朝方から、大手自動車メーカーなど日本の輸出企業がドル/円を売った。
海外で稼いだ利益を円転する動きも活発で、ドル/円は80.50円のやや下に観測され
たストップを巻き込み、80.30円台へと水準を切り下げた。午後も輸出の売りが続い
たほか、マクロ系ファンドの売りも観測された。
ドルは対円だけでなく、リスク選好時に買われるオセアニア通貨や、リスク回避時に買
われるスイスフランに対しても売られた。「ギリシャの緊縮財政法案が可決されて市場の
リスク許容度が高まったというだけでは相場の説明がつかない」(国内銀行)との声が聞
かれた。市場の関心が「米連邦債務の上限問題に移った可能性がある」(同)という。
オバマ米大統領は前日の会見で、失業率の改善に向け新たな雇用創出促進策の導入を訴
えた。導入すると米国の財政赤字がさらに膨らむため、連邦債務の上限問題をめぐって歳
出削減を求めている野党・共和党との協議が一段と難航する可能性がある。
<ユーロはオプションバリアを突破>
ギリシャ問題への懸念が和らいだユーロは、序盤から買われた。7月18日期限の
1.37ドルと1.45ドルのダブル・ノータッチ・オプションが意識され、上値が重か
ったが、いったん1.45ドルをつけるとストップを巻き込み、1.4519ドルまで
上値を伸ばした。1.45ドル半ばまではストップが並んでいるとされ、「ギリシャの
(緊縮財政法案)可決によって、(ユーロ圏の)利上げモードが復活してきた。流れとし
ては6月7日の高値1.4696ドルを目指しに行く展開」(三菱UFJ信託銀行の営業
推進役、藤島雄介氏)との声が聞かれた。
この日は四半期末に当たることから、ロンドンフィキシングでもまとまったフローが出
るとうわさされている。「かなり大きめで、ドル/円買い、米ドル/カナダドル買い、ユ
ーロ/ドル買いなどが入るという話になっている」(国内銀行)という。
(ロイターニュース 久保 信博記者)