12日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・中小型株へ資金シフトすることができるか
・ドル・円は115円22銭付近、ドル・円は失速、日本株の上げ幅縮小で
・アイ・ケイ・ケイ、16年10月期の決算を発表
■中小型株へ資金シフトすることができるか
日経平均は続伸。
146.45円高の19142.82円(出来高概算15億5000万株)で前場の取引を終えた。
9日の米国市場ではトランプ政権での政策期待が強まるなか、S&P500、ナスダック総合指数、ダウの主要株価指数が揃って最高値を更新。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円高の19185円だったこともあり、これにサヤ寄せする格好から年初来高値を更新して始まった。
その後も強いトレンドが継続しており、前場半ばには一時19280.93円まで上げ幅を広げる場面をみせている。
ただし、次第に利益確定の流れも出ており、前引けにかけて上げ幅を縮める展開となった。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり数が拮抗。
規模別指数では大型、中型が小幅に上昇し、小型株指数はマイナスに。
セクターでは食料品、水産農林、サービス、情報通信、陸運、小売、医薬品が堅調。
半面、海運、銀行、証券、鉄鋼、非鉄金属が下落。
メガバンクが買い先行後に利益確定の流れが強まってきている。
三菱UFJ (T:8306)など前週末の上昇で年初来高値を更新しており、いったんは達成感からの利益確定に向かいやすいところであろう。
もっとも、先週のメジャーSQ通過により、海外勢は次第にクリスマス休暇に入ることから、想定されていた値動きではあろう。
米FOMCでの利上げは織り込み済みとはいえ、結果を見極めたいとのムードもありそうだ。
そのため、下を売り込む流れにはならないにせよ、利益確定には向かわせやすいとみられる。
そのため、コア銘柄から中小型株へ資金シフトすることができれば、市場は個人主体の出遅れ物色に向かわせよう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は115円22銭付近、ドル・円は失速、日本株の上げ幅縮小で
12日午前の東京外為市場では、ドル・円は失速。
朝方から上昇基調となったが、日経平均株価の上げ幅縮小で値を下げた。
ドル・円は13-14日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ期待を背景に、朝方からドルに買いが入りやすい地合いとなり一時115円62銭まで上昇した。
しかし、利益確定売りなどが出やすい水準で、ドルの上昇は一服。
一方、日経平均株価は200円程度上昇していたが、その後上げ幅を縮小したのに伴いドルは買いが弱まった。
国内勢のドル売りも観測された。
ただ、ランチタイムの日経平均先物は引き続きプラス圏で推移しており、日経平均のプラス圏推移は継続が見込まれるためドルの下値は堅いだろう。
逆に手がかりが乏しいためドルは上昇局面となっても上値は鈍い展開となりそうだ。
ここまでのドル・円の取引レンジは115円19銭から115円62銭、ユーロ・円は121円56銭から121円86銭、ユーロ・ドルは1.0526ドルから1.0568ドルで推移した。
12時23分時点のドル・円は115円22銭、ユーロ・円は121円75銭、ポンド・円は144円99銭、豪ドル・円は85円86銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・gumi (T:3903)、アカツキ (T:3932)、リファインバス (T:6531)など6社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・中国政府系シンクタンク
「2017年の経済成長目標を6.5%程度に設定すべき」
・アイ・ケイ・ケイ (T:2198)、16年10月期の決算を発表
☆後場の注目スケジュール☆
・特になし
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