6日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・ドル円相場をにらんだ展開に、市場はドル安加速を警戒
・ドル円は112円42銭、戻り鈍い、米3月利上げ期待後退で売り先行
・大木ヘルケア、DWTI、ヤフーなど11社がストップ高
■ドル・円相場をにらんだ展開に、市場はドル安加速を警戒
日経平均は上昇。
前日比55.87円高の18974.07円(出来高概算9億2000万株)で前場の取引を終えている。
米国株の上昇を材料に、東京市場は銀行株などを中心に買い優勢でスタート。
日経平均は9時03分に19075.57円まで上昇した。
ただ、為替市場では、ドル・円が112円40銭台と円高ドル安が進行。
明日の米貿易収支発表に伴い、市場予想通りの450億ドルの赤字となれば、トランプ大統領が貿易赤字を問題視する可能性があり、ドル安加速が警戒視されている。
日経平均は前日終値水準まで上げ幅を縮小するなど上値の重さが意識されている。
業種別では、水産・農林、銀行、証券、金属製品、保険、ガラス・土石、海運が上昇している一方、その他製品、電気・ガス、食料品、繊維、非鉄金属、化学がさえない。
TOPIXコア30銘柄では、三菱UFJ (T:8306)、ホンダ (T:7267)、三井住友 (T:8316)、KDDI (T:9433)、ソフトバンクG (T:9984)が買われているが、信越化 (T:4063)、三菱商事 (T:8058)、日産自 (T:7201)がさえない。
後場にかけても日経平均の上値は重くなりそうだ。
一方、為替市場では、一部市場関係者は「週末の日米首脳会談が意識されて積極的にドル買いで動くのはリスク」とコメントしている。
トランプ大統領は為替水準への不満だけではなく、日本の金融政策まで言及する可能性もある。
仮に首脳会談で金融政策まで踏み込むとなれば、ドル・円は110円台に突入する展開も視野に入ろう。
後場は欧州投資家が参戦する14時台から、為替が動意づく可能性も。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は112円42銭、戻り鈍い、米3月利上げ期待後退で売り先行
6日午前の東京外為市場では、ドル・円は戻りの鈍い展開。
米3月利上げ期待の後退で売り
先行となった。
ドル・円は、前週末に発表された米1月雇用統計が強弱まちまちだったため、米3月利上げ観測はやや後退。
日経平均株価の上げ幅縮小を手がかりに機関投資家の買いのポイントとみられる112円50銭を割り込み、一時112円23銭まで下げた。
その後も日経平均のプラス圏推移が続きドル売り・円買いは一服したものの、積極的なドル買いは手控えられているもよう。
ランチタイムの日経平均先物はプラス圏を維持しているが、戻りの鈍い展開が続きそうだ。
ここまでのドル・円の取引レンジは112円23銭から112円71銭、ユーロ・円は121円06銭から121円58銭、ユーロ・ドルは1.0775ドルから1.0792ドルで推移した。
12時15分時点のドル・円は112円42銭、ユーロ・円は121円21銭、ポンド・円は140円38銭、豪ドル・円は86円19銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・大木ヘルケア (T:3417)、DWTI (T:4576)、ヤフー (T:4689)など11社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・英商工会議所
「EU離脱決定後のポンド安で恩恵を受けた企業は全体の4分の1程度」
・12月毎月勤労統計・現金給与総額:前年比+0.1%(予想:+0.4%、11月:+0.5%)
・豪・12月小売売上高:前月比-0.1%(予想:+0.3%、11月:+0.2%)
・中・1月財新サービス業PMI:53.1(12月:53.5)
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