ドル/円
正午現在 78.71/76 1.4247/48 112.16/20
午前9時現在 78.79/84 1.4258/62 112.38/42
NY17時現在 78.82/84 1.4220/26 111.96/01
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[東京 21日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時に比べわ
ずかに安い78円後半。ギリシャ問題をめぐる独仏首脳会談を受け、ユーロ圏首脳会議に
対する期待が高まりユーロが強含んだ。ドル/円は、予想に反して黒字転換した日本の貿
易収支にも反応せず、方向感なくもみ合った。
<首脳会議後の見通しは分かれる>
この日は序盤にユーロが上昇。ドイツのメルケル首相とフランスのサルコジ大統領が会
談し、ギリシャの追加支援について見解が一致したとのニュースが伝わると、対ドルで
1.4275ドル、対円で112.54円まで買われた。会談の詳細は不明だが、買い手
の中心は海外の投機筋で、「彼らは今夜の(ユーロ圏首脳)会議にものすごく期待してい
る」(国内銀行)との声が聞かれた。前日のニューヨーク市場でも、首脳会議でギリシャ
問題への対応策がまとまるとの期待が広がり、ユーロが買われた。
ただ、会議後のユーロの見通しについては見方が分かれる。「1.43ドルに乗せたら、
彼ら(投機筋)なら1.45ドルまでやりたくなるかもしれない」(同国内銀行)との
指摘がある一方で、「根本的には問題解決にならないので、(うわさで買って事実で売る)
sell the fact になると思う」(三菱UFJ信託銀行の営業推進役、藤島雄介氏)との
声が出ていた。
<中国PMIで豪ドル急落>
ドル/円は若干のドル不足だった仲値通過後に78.67円付近まで小緩んだものの、
総じて小動きだった。個人投資家の戻り売りや、80円以上に輸出企業のドル売り注文が
積み上がっていることから上値が重い一方、下値は新たな買い手が少ないという。日本の
6月貿易収支が予想外の黒字に転じ、「日本経済には良い話だが、円高局面のドル/円相
場にとっては上値を重くする要因」(みずほ証券為替アナリストの鈴木健吾氏)との声が
聞かれたが、発表後にドル/円はほとんど反応しなかった。
このほか、序盤に堅調だった豪ドルが急落した。HSBCが発表した7月の中国購買担
当者景気指数(PMI)が50を下回ったことで、中国の景気に対する懸念が広がり、中
国経済との結びつきの強いオーストラリアの通貨が売られた。
(ロイターニュース 久保 信博記者)