11日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は小幅続伸、2万円目前での強弱感も押し目買い意欲は強い
・ドル・円は114円15銭、もみあい、日本株にらみ売り買い交錯
・大林道やナガノ東などがストップ高
■日経平均は小幅続伸、2万円目前での強弱感も押し目買い意欲は強い
日経平均は小幅に続伸。
29.18円高の19929.27円(出来高概算10億8000万株)で前場の取引を終えている。
10日の米国市場は、トランプ大統領がFBI長官を解任したことで、政権営への不透明感が強まり売りが先行。
原油相場の上昇に伴い株式相場も緩やかに上昇したものの、上値の重い展開となった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円高の19950円。
円相場は1ドル114円30銭辺りと円安に振れて推移するなか、買い先行で始まった。
また、決算発表が本格化する中、指数インパクトの大きいソフトバンクG (T:9984)が決算評価から上昇しており、日経平均をけん引している。
ただし、決算発表が本格化する中で積極的には動きづらいほか、日経平均の2万円目前での戻り売り圧力等も意識されており、日経平均は40円程度の狭いレンジ取引が続いている。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、過半数を占めている。
セクターでは鉱業、精密機器、ゴム製品、空運、情報通信、非鉄金属、食料品が上昇。
半面、鉄鋼、不動産、金属製品、パルプ紙、繊維、機械が冴えない。
日経平均は年初来高値を更新し、その後は引き続きこう着感の強い相場展開となっている。
決算の影響が大きく、日経平均はプラスだが、TOPIXはマイナスとなった。
これにより後場は日銀によるETF買入れへの思惑が高まりやすく、より下値の堅さが意識されそうである。
また、トヨタ自 (T:7203)は一時6000円を下回る場面もみられたが、その後は6000円処での下げ渋りに。
底堅さが意識されてくるようだと、アク抜けにもつながる可能性がありそうだ。
もっとも、決算ピークが通過するまでは積極的な上値追いには向かいづらく、決算を手掛かりとした個別対応になりそうだ。
また、好決算ながらも、これまで強い値動きが続いていた銘柄等は、利益確定のタイミングとして意識されやすい。
過熱感が警戒されるなかであり、利食い局面での押し目拾いが有効だろう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は114円15銭、もみあい、日本株にらみ売り買い交錯
11日午前の東京外為市場では、ドル・円はもみあい。
日経平均株価の節目20000円回復への思惑から売り買いが交錯した。
ドル・円は、日経平均の20000円回復への期待が続いているが、日本株が寄り付きから上げ幅を縮小したことでドル買い・円売りがやや弱まり、114円37銭から一時114円11銭まで小幅に値を下げた。
ランチタイムの日経平均先物はプラス圏で推移しており、引き続き日経平均の値動きをにらみながらの展開となりそうだ。
日経平均の上値が重く大台到達は難しいとの見方もあるが、仮に20000円回復ならドル買いに弾みがつく可能性もあろう。
一方、米6月利上げ観測を背景としたドルの上昇基調に変わりはなく、目先のドルの大幅安は想定しにくい。
ここまでのドル・円の取引レンジは114円11銭から114円37銭、ユーロ・円は124円11銭から124円30銭、ユーロ・ドルは1.0863ドルから1.0878ドルで推移した。
12時18分時点のドル・円は114円15銭、ユーロ・円は124円14銭、ポンド・円は147円74銭、豪ドル・円は83円89銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・大林道 (T:1896)やナガノ東 (T:9829)など10社がストップ高。
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・マーベラス (T:7844)、経常損益11.1%増益
・小野薬品工業 (T:4528)、前期比5円増の45円に増配
・自民・下村氏「8月か9月には内閣改造があるだろう」
☆後場の注目スケジュール☆
・特になし
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