24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均まさかの16連騰か、持たざるリスクが上値追いに向かわせる
・ドル・円は113円32銭、下げ渋り、日本株高で円売りがサポート
・値上がり寄与トップはソフトバンクG (T:9984)、同2位はコナミHD (T:9766)
■日経平均まさかの16連騰か、持たざるリスクが上値追いに向かわせる
日経平均は16営業日続伸。
36.45円高の21733.10円(出来高概算7億9000万株)で前場の取引を終えた。
23日の米国市場が利益確定の流れから上げ一服となったほか、日経平均は前日までの上昇で史上初の15連騰を記録する中で達成感も意識され、朝方は利食い優勢の展開から始まった。
前日の大引け後に決算を発表した安川電 (T:6506)が売り気配から始まったことも、本格化する決算を前に利食いに向かわせた面もあろう。
しかし、押し目買い意欲は強く、海外投資家とみられるインデックス買いが断続的に入る中、日経平均はじりじりと切り返す格好となった。
寄付き直後を安値に戻りをみせると、前引け間際には一時21745.53円まで上げ幅を拡大させ、前日の高値を超える場面をみせている。
セクターでは鉄鋼、卸売、電力ガス、銀行、情報通信が上昇。
半面、ゴム製品、その他金融、証券、保険が小安い。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1300を超えており、6割を超えている。
安川電 (T:6506)の決算反応から慎重姿勢につながるかに思えたが、良好な需給状況のなかで押し目買い意欲は強そうだ。
日経平均は15連騰でストップを織り込んでいたが、万が一16連騰ともなれば、押し目待ちに押し目なし、との心理状態にもつながるため、日経平均は次のターゲットとなる22000円や22600円処を意識したスタンスを取ることになりそうだ。
足元の上昇では海外投資家によるインデックスに絡んだ売買からの主力大型株主導だったこともあり、出遅れている参加者も多いだろう。
中小型株など出遅れ感の強い銘柄のほか、業績期待が強い銘柄等で足元調整をみせていた銘柄等には、いち早くリバウンドを狙った資金が流入しやすいとみられる。
持たざるリスクが上値追いに向かわせそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は113円32銭、下げ渋り、日本株高で円売りがサポート
24日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り。
ドルが下落基調に振れるなか、日経平均株価の上昇で円売りが継続し、ドルを下支えした。
欧州中銀(ECB)理事会が迫るなか、金融引き締めを期待したユーロ買いの影響でドル売りに振れやすく、ドル・円は113円半ばから前半にやや値を下げた。
ただ、米金利が朝方から持ち直してドル売りが後退したほか、日経平均株価は前日終値を上回って推移しており、リスク選好的な円売りが続き、ドルをサポート。
一方、ランチタイムの日経平均先物は下げに転じており、目先の日本株の反落が警戒され円売りは弱まる可能性もあろう。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は113円25銭から113円50銭、ユーロ・円は133円18銭から133円35銭、ユーロ・ドルは1.1747ドルから1.1757ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・PSS {{|0:}}やピーエイ (T:4766)がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはソフトバンクG (T:9984)、同2位はコナミHD (T:9766)
■経済指標・要人発言
・メイ英首相
「欧州連合(EU)離脱協議に前向き」
・ユンケル欧州委委員長
「英国の欧州連合(EU)離脱は悲劇」
「メイ首相との夕食会は建設的だった」
「英国は貿易協議の前に清算金で同意すべき」
・英国中央銀行のカンリフ副総裁
「利上げの時期、保証なし」
「金利は危機以前のペースあるいは水準に上昇する必要はない」
「11月の金利決定を予想したくない、経済は明らかに鈍化した」
・サエンスデサンタマリア・スペイン副首相
「カタルーニャ州首相は、(憲法155条発動なら)全権限を失う可能性」
・安倍首相
「TPPは大切な成長エンジン、早期合意に向けてがんばりたい」
☆後場の注目スケジュール☆
・16:30 独・10月製造業PMI速報値(予想:60.0、9月:60.6)
・16:30 独・10月サービス業PMI(予想:55.5、9月:55.6)
・16:30 独・10月総合PMI速報値(予想:57.5、9月:57.7)
<DM>
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