22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:金融株や内需系の中小型株にシフト
■決算チェック:ヤマダ電は19年3月期経常利益1110億円計画との報道、進捗の見極め必要か
■前場の注目材料:ヨロズ、日本・タイ増強、サスペンション部品、年産能力3.5倍
■金融株や内需系の中小型株にシフト
22日の日本株市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。
注目されたFOMC議事録では、FRB当局者は1月30・31日に開催したFOMCで、経済成長の見通しが力強さを増し、今年も利上げを継続する計画を後押ししているとの見解で一致したことが明らかになった。
12月の会合時に見込んでいたよりも成長が加速しそうだとの見方が示された。
この影響から米国市場はいったん上げ幅を拡大したが、その後は長期金利の上昇が嫌気される格好となった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比115円安の21855円となり、これにサヤ寄せする格好から売りが先行しよう。
ただし、想定内の流れであり、NYダウ先物も弱含みに推移していたため、嫌気される動きは限られそうである。
もっとも、昨日相場をけん引していた値がさ株等は弱含みとなることから、再び内需系にシフトしやすい面はありそうだ。
利上げ観測から昨日弱含みに推移していた金融株などへは資金がシフトしやすいとみられる。
リバランスの流れから日経平均は底堅さが意識される格好となるため、引き続き5日線辺りが支持線として意識されやすいだろう。
物色は金融セクターのほか、ゲーム、働き方改革、ITなどの中小型株のほか、防衛関連などのテーマ株への物色がみられそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ヤマダ電は19年3月期経常利益1110億円計画との報道、進捗の見極め必要か
ヤマダ電 (T:9831)は中期経営計画の利益目標を前倒しで達成する見通しだと報じられている。
19年3月期は経常利益で1110億円を稼ぐ方針で、目標の達成時期を計画より1年早めるという。
今期の会社予想(833億円)比で約3割増えるとみているようだ。
同社は20年3月期まで5カ年の中期計画を15年につくり、最終年度に経常利益で1110億円を計上する目標を掲げていた。
17年4-12月期(今第3四半期累計)は在庫処分や店舗の改装コストが響き11%の経常減益だったが、山田昇会長は「改装効果の出る19年3月期に目標を達成できる」と話しているもよう。
来期の売上高は計画の1兆7670億円(今期予想比1割増)より増える公算が大きいとしている。
09年に始まった家電エコポイント制度で購入された製品の買い替え需要が出るほか、4Kテレビや好採算の白物家電が好調であることも利益を押し上げるという。
また、住宅リフォームなど家電以外の事業も想定より伸びるようだ。
しかし、4-12月期決算発表を受けて、市場では18年3月期経常利益予想を600円台半ばと会社計画を下回る水準に引き下げる動きが相次いでいる。
18年3月期経常利益の市場コンセンサスは720億円弱とされており、今回の報道内容はサプライズ感が強いが、計画の進捗を見極める必要はあるだろう。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(21970.81、+45.71)
・マザーズは上昇(1219.70、+3.63)
・ドル円、1ドル107円60-70銭
・日銀、大規模な金融緩和を維持
・好業績銘柄への資金シフト
・ヨロズ (T:7294)、日本・タイ増強、サスペンション部品、年産能力3.5倍
・新明和 (T:7224)、主翼部品を量産、ボンバルディア次世代機向け
☆前場のイベントスケジュール
・特になし
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