13日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は反発、内需からの資金シフトによってリバウンド基調持続
・ドル・円は小じっかり、地政学リスクの後退で
・値上がり寄与トップはファーストリテ (T:9983)、同2位はファナック (T:6954)
■日経平均は反発、内需からの資金シフトによってリバウンド基調持続
日経平均は反発。
111.41円高の21771.69円(出来高概算8億2000万株)で前場の取引を終えた。
シリア情勢の緊張緩和やトランプ大統領が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への復帰を検討するよう指示したことが材料視された12日の米国市場の上昇が支援材料となった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円高の21810円をつける中、これにサヤ寄せする格好から買いが先行した。
また、指数インパクトの大きいファーストリテ (T:9983)の決算評価の流れが日経平均を押し上げる格好。
SQに絡んだ売買についても、225型、TOPIX型いずれも買い越しだった。
SQ値については概算で21853.92円となり、一時21917.35円まで上昇してSQ値をクリアしている。
セクターでは海運、銀行、証券、鉄鋼、非鉄金属、機械が上昇。
半面、サービス、小売、医薬品、食料品が利食い優勢。
日経平均は買い一巡後はこう着感が強まっており、5日線レベルでの攻防をみせている。
ファーストリテ (T:9983)は次第に利食い優勢となり、SQ値(21853.92円)も下回っていることから、週末モードに入りやすいところである。
また、米国ではJPモルガン、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ等の金融機関の決算が予定されている。
そのため、この決算に対する市場反応を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい。
その他、シリア情勢の緊張が和らいでいるとはいえ、積極的にオーバーウィークのポジションを取りにいく動きも限られよう。
15日には北朝鮮・故金日成氏誕生日が控えていることも手掛けづらくさせそうだ。
とはいえ、安川電 (T:6506)は買い一巡後は売り買いが交錯しているものの、同社の決算を受けて、省力化や設備投資関連への波及もみられており、内需からの資金シフトによって日経平均のリバウンド基調持続が意識される。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は小じっかり、地政学リスクの後退で
13日午前の東京市場で、ドル・円は小じっかり。
地政学リスクの後退で日本株高に振れ、ドルは押し上げられた。
トランプ米大統領は、環太平洋経済連携協定(TPP)の再検討を模索するなど、保護主義的な通商スタンスを改めるとの期待が浮上。
日経平均株価が堅調地合いとなり、リスク選好的な円売りが主導する展開となっている。
ただ、ランチタイムの日経平均先物はプラス圏推移を維持しているが、目先の日本株は上げ幅縮小が予想され、ドル買い・円売りは弱まるとみられる。
米株式先物のマイナス圏推移も、ドル失速の要因で、午後は上値の重い展開となりそうだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は107円21銭から107円48銭、ユーロ・円は132円18銭から132円51銭、ユーロ・ドルは1.2300ドルから1.2340ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・グランディーズ (T:3261)やCSP (T:9740)の2銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはファーストリテ (T:9983)、同2位はファナック (T:6954)
■経済指標・要人発言
・トランプ米大統領
「NAFTA、合意に非常に近づいた。
しかし、合意には数週間、数か月かかる可能性も」
「NAFTA合意で期限はない」
「習主席の発言は、中国が貿易障壁の多く、もしくは全てを取り除く可能性を示唆」
「シリアの状況、非常に深刻、綿密に監視している」
「シリアに関し、速やかに決定されるだろう」
☆後場の注目スケジュール☆
・15:00 独・3月消費者物価指数改定値(前年比予想:+1.6%、速報値:+1.6%)
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