ゴールデンウィークの連休を挟んだ直近2週間の新興市場では、主力大型株の決算発表の合間に出遅れ感のある中小型株へ物色が向かい、マザーズ指数は25日線を上回る場面も見られたしかし、決算発表のピークを迎えると個人投資家の関心は東証1部銘柄に向かいがちとなり、新興市場の売買は盛り上がりに欠けた先週末にはミクシィ (T:7779)やそーせいグループ (T:3679)といった時価総額上位銘柄が決算を受けて売られ、マザーズ指数を下押ししたなお、5月1日から11日までの騰落率は、日経平均が+1.3％であったのに対して、マザーズ指数は+0.2％、日経ジャスダック平均は+0.8％だった個別では、ミクシィが当該期間で1.0％安、そーせいグループが同7.1％安となったミクシィは今期3割強の営業減益見通しを示し、そーせいは前期決算が赤字に転じたその他のマザーズ時価総額上位銘柄では、サイバーダイン (T:6177)が同0.1％安となり、先週末に決算発表を予定していたじげん (T:7172)は同7.3％高と比較的堅調だった売買代金上位では、AppBank (T:4382)が仮想通貨関連イベントを巡る思惑から物色を集め、業績上方修正のジャパンインベストメントアドバイザー (T:9262)も大きく買われた一方、HEROZ (T:7813)など直近IPO銘柄の一角は初値高騰の反動安が続き、シルバーライフ (T:2702)やプラッツ (T:4849)が当該期間のマザーズ下落率上位に顔を出したジャスダック主力では、日本マクドナルドHD (T:2146)が同2.3％高、エン・ジャパン (T:3356)が同9.7％高と堅調だったマクドナルドは第1四半期が好調な出足となり、エン・ジャパンは中期経営計画の数値目標を引き上げた好決算と自社株買い実施を発表したUTグループ (T:9263)は同15.4％高と急伸した売買代金上位では業績上方修正を発表したテリロジー (T:3131)が買われたほか、ビジョナリーHD (T:3910)などの上げも目立った反面、決算発表のシンデン・ハイテックス (T:3182)やエムケイシステム (T:3891)が当該期間のジャスダック下落率上位に顔を出した
今週の新興市場では、決算発表一巡による中小型株への物色シフトが期待されそうだ先週末には日経平均が約3カ月ぶりの高値水準を付けているが、相対的な出遅れ感も新興市場への資金流入を促すとみられるマザーズではミクシィやそーせいの先高期待こそ高まりづらいが、高成長企業を中心に新たな柱を模索する動きが出てくるだろう
今週は、5月14日にオイシックスドット大地 (T:3923)、ニッポン高度紙工業 (T:4816)、ラクス (T:6027)、東映アニメーション (T:6890)、弁護士ドットコム (T:3692)、フェローテックHD (T:4571)、15日にFFRI (T:6092)、ナノキャリア (T:6545)、エンバイオ・HD (T:6629)、インターネットインフィニティー (T:4384)、テクノホライゾン・HD、サイバーダインなどが決算発表を予定しているサイバーダインは今期黒字化が視野に入るか注目される
IPO関連では、フリーマーケットアプリのメルカリが6月19日にマザーズへ上場すると報じられている時価総額は2000億円を超える見込みで、早ければ5月14日にも上場承認が発表されるもよう今年の注目IPOの1つに挙げられるだけに動向を注視したいなお、5月31日上場予定のラクスル
は15日に仮条件発表、16日から22日までブックビルディング期間となっている