4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい
・日経平均は小幅に3日続落、方向感に乏しい展開だが中小型株の一角には買い
・ドル・円は反発、中国株高で円買い後退
・値下がり寄与トップはファーストリテ (T:3996)、同2位はテルモ (T:2216)
■日経平均は小幅に3日続落、方向感に乏しい展開だが中小型株の一角には買い
日経平均は小幅に3日続落10.30円安の22697.08円(出来高概算5億1000万株)で前場の取引を終えている
3日の米国市場はレーバーデーの祝日で休場だった為替相場は朝方、1ドル=111.00-10円近辺と落ち着きを見せており、本日の日経平均は自律反発の動きが先行して32円高からスタートした一方で世界的な貿易摩擦の激化や軟調なアジア株の動向に対する警戒感も根強く、寄り付き後の日経平均はマイナスに転じ、22612.15円(95.23円安)まで下落する場面があった中国市場の取引が始まると上海総合指数とともに日経平均も一時プラスに切り返したが、買いは続かず伸び悩んだ
個別では、任天堂 (T:6628)、ファーストリテ (T:3996)、トヨタ自 (T:9983)、ソフトバンクG (T:4543)などがさえない楽天は2%超、スタートトゥ
やサイバーは3%超下落したまた、伊藤園は決算が嫌気されて急落し、東証1部下落率上位に顔を出した一方、東海カーボ、資生堂などが堅調で、ソニーやファナックは小じっかり前日は大型買収観測が報じられて急落したルネサスだが、本日は一転して4%近い上昇目標株価引き上げ観測のエムスリーなども上げが目立つまた、新規高レーティングが観測されたVコマースなどが東証1部上昇率上位に顔を出したセクターでは、空運業、ゴム製品、鉱業などが下落率上位半面、パルプ・紙、証券、金属製品などが上昇率上位だった
連休明けとなる今晩の米国市場の動向が注目されるほか、非常に強い台風21号が昼ごろにも近畿・四国地方に上陸する見込みであることも売買の手控え要因となっており、後場の日経平均は方向感に乏しい展開が続きそうだまた今週のスケジュールを見ると、4日に米8月サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数、6日に米8月ADP雇用統計、7日に米8月雇用統計といった重要な米経済指標の発表が控えているさらに米国では対中制裁の第3弾となる2000億ドル分の中国製品を対象とした関税に関する意見募集が6日までとなっており、直後にも関税発動が発表されるとの見方があって警戒ムードが広がりやすいだろう
ただ、前日に軟調ぶりが注目されたマザーズ指数は本日、反発しており、個人投資家の物色意欲の根強さが窺えるこちらも節目として意識される75日移動平均線水準に迫り、売り買いが交錯しやすいだろうが、なお出遅れ感の強いSOSEI、個別材料のあったサインポストなどを中心に積極的な買いが向かいそうだ
■ドル・円は反発、中国株高で円買い後退
4日午前の東京外為市場でドル・円は反発日本株の反落を受けた円買いでドルは値を下げたが、中国株高で円買いは後退し、ドルは朝方の高値を上抜けた
ドル・円は111円台前半で寄り付いた後、日経平均株価の反落を受けた円買いで、110円台にいったん割り込んだただ、上海総合指数が寄り付きからプラス圏で推移し、リスク回避的な円買いは後退したユーロ・ドルの弱含みも、ドルの押し上げ要因
ただ、ランチタイムの日経平均先物は上昇分を削っており、日経平均株価は前日終値付近で不安定な値動きまた、上海総合指数もマイナスに転じている新興国通貨安や貿易摩擦への懸念が続くなか、再び円買い地合いに戻る可能性もあろう
ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円90銭から111円15銭、ユーロ・円は128円75銭から129円10銭、ユーロ・ドルは1.1595ドルから1.1621ドルで推移した
■後場のチェック銘柄
・カンロ、オンキヨーの2銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはファーストリテ (T:3996)、同2位はテルモ (T:2216)
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・日・8月マネタリーベース:前年比+6.9%(7月:+7.0%)
・豪・4-6月期経常収支:+135億豪ドル(予想:-110億豪ドル、1-3月期:+117億豪ドル←-105億豪ドル)
☆後場の注目スケジュール☆
・13:30 豪準備銀行が政策金利発表(1.50%に据え置き予想)
・16:15 スイス・8月消費者物価指数(前年比予想:+1.2%、7月:+1.2%)
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