12日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は反発、海外勢のフロー限られ個人主体の中小型株物色に
・ドル・円は上げ渋り、節目付近の売りが重石
・値上がり寄与トップは、ファナック (T:6954)、同2位は東エレク (T:8035)
■日経平均は反発、海外勢のフロー限られ個人主体の中小型株物色に
日経平均は反発。
33.98円高の22284.23円(出来高概算6億1000万株)で取引を終えた。
中国経済の減速懸念や原油相場の下落が嫌気され、先週末の米国市場ではNYダウが200ドル超の下落となる中、利食い優勢の相場展開となった。
また、週明けの米国はベテランズデー(退役軍人の日:12日に振替)の祝日で為替・債券市場は休場となるため、海外勢のフローが限られていることも手掛けづらくさせた。
ただし、22000円処での底堅さも意識されており、寄り付き直後に付けた22046.29円を安値に、その後はプラス圏での推移となっている。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり数が拮抗。
セクターでは食料品、繊維、水産農林、機械、倉庫運輸、医薬品が小じっかり。
半面、非鉄金属、石油石炭、海運、銀行、電気機器、証券、鉄鋼が冴えない。
指数インパクトの大きいところでは、ファナック (T:6954)、ファーストリテ (T:9983)、KDDI (T:9433)、東エレク (T:8035)が堅調。
一方で、TDK (T:6762)、資生堂 (T:4911)、アドバンテスト (T:6857)が重石となった。
日経平均は22000円を割り込まずにプラス圏に浮上し、5日、25日線を捉えてきている。
足元で上値を切り下げる形状となり、戻り売り圧力も意識されようが、25日線辺りでの底堅さがみられてくるようだと、短期筋のショートカバーが意識されてきそうである。
また、週明けの米国市場はベテランズデーの祝日から為替・債券市場は休場となる。
株式市場は取引があるものの、商いは細るとみられており、海外勢のフローも限られよう。
大きなトレンドは出難い需給状況の中では、個人主体の材料株での値幅取りが中心になりやすい。
マザーズ指数は下落しているが、JASDAQ銘柄なども含めて個別では動意をみせている銘柄が散見されている。
決算を手掛かりとした個別対応となるものの、決算ピークが通過したこともあり、次第にテーマ株のほか底堅さが意識される直近IPO銘柄などには短期資金が向かいやすいだろう。
■ドル・円は上げ渋り、節目付近の売りが重石
12日午前の東京市場でドル・円は上げ渋り、日本株の切り返しでドルは114円付近に戻したが、節目付近の売りに上昇を阻止された。
ドル・円は、日経平均株価の軟調スタート受け、円買いで113円80銭付近に下げたが、その後日経平均は上昇に転じたことで114円付近を回復。
上海総合指数の切り返しも、ドルを支援したようだ。
ただ、114円付近は売り圧力が強く、ドルは利益確定売りなどに押された。
ランチタイムの日経平均先物はプラス圏で推移しており、ドルの上昇余地はあろう。
米株式先物も上昇基調で、ドルは戻りを試す展開になりそうだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は113円82銭から114円01銭、ユーロ・円は128円82銭から129円13銭、ユーロ・ドルは1.1315ドルから1.1329ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・ブレインパッド (T:3655)や石原産業 (T:4028)など、11銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップは、ファナック (T:6954)、同2位は東エレク (T:8035)
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・中国財務相
「輸出企業に対する税負担を低減」
【経済指標】
・日・10月企業物価指数:前年比+2.9%(予想:+2.8%、9月:+3.0%)
・特になし
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