後場に注目すべき3つのポイント~円安追い風も外部環境には不安多く

Fisco

発行済 2019年01月15日 12:36

後場に注目すべき3つのポイント~円安追い風も外部環境には不安多く

11日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


・日経平均は続伸、円安追い風も外部環境には不安多く
・ドル・円は小じっかり、日本株の反発で実需筋の買い
・値上がり寄与トップはファナック (T:6954)、同2位は東エレク (T:8035)


■日経平均は続伸、円安追い風も外部環境には不安多く

日経平均は続伸。
184.94円高の20544.64円(出来高概算6億4000万株)で前場の取引を終えている。


米株式市場ではNYダウが11日に5ドル安と6日ぶりに小反落し、14日には86ドル安と続落。
14日に発表された中国の昨年12月貿易統計で輸出入が予想外に減少し、米中貿易摩擦が世界的な経済減速に発展するとの懸念からアジア・欧州株がほぼ全面安となった流れを引き継いだ。
連休明けの東京市場でも海外株安を嫌気した売りが先行し、日経平均は94円安からスタートしたが、寄り付き後は為替相場が1ドル=108.40円台まで円安に振れるとともに強含みの展開となった。
朝方にはプラスへ転じ、この日の高値で前場を折り返した。
東証1部の値上がり銘柄は全体の7割強となっている。

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個別では、任天堂 (T:7974)が売買代金トップで5%近い上昇。
海外メディアの記事が刺激材料となったようだ。
日立 (T:6501)は5%高、オリンパス (T:7733)は13%高でともに大幅続伸。
日立は英原発事業を中断すると報じられ、オリンパスは「企業変革プラン」を発表したことで、前週末から買いが継続している。
その他売買代金上位ではトヨタ自 (T:7203)、ソニー (T:6758)、東エレク (T:8035)などが堅調で、村田製 (T:6981)は4%超上昇した。
また、決算と自社株買いを発表したベイカレント (T:6532)がオリンパスなどとともに東証1部上昇率上位に顔を出した。
一方、日経平均寄与度の大きいソフトバンクG (T:9984)やファーストリテ (T:9983)のほか、ソフトバンク (T:9434)、日本電産 (T:6594)などがさえない。
第3四半期の減益決算が嫌気された久光薬 (T:4530)は10%近く下落した。
また、三機サービス (T:6044)などが東証1部下落率上位に顔を出した。
セクターでは、精密機器、その他製品、証券などが上昇率上位で、その他も全般堅調。
反面、電気・ガス業や鉱業など4業種が下落した。
内需・ディフェンシブセクターが相対的に軟調だった。


国内輸入企業のものとみられる円売り・ドル買いにより為替相場が円安方向に振れ、連休明けの日経平均は先物主導で上昇する展開となった。
世界経済の減速懸念が強まっていた輸出関連株は円安につれて買い戻しが入っているようだ。
ただ、中国貿易統計など軟調な経済指標が相次いでいるとあって、積極的な上値追いは手掛けづらいところだろう。
米国では12月小売売上高(16日)などといった経済指標の発表が控え、金融大手を中心に決算発表も続くことから、企業業績の下振れリスクが意識されているもよう。
また、本日は英議会で欧州連合(EU)離脱協定案の採決実施という重要イベントも予定され、後場の東京市場では様子見ムードが広がる可能性がある。


新興市場ではマザーズ指数が上値抵抗となっていた25日移動平均線を突破し、2%を超える上昇となっている。
需給改善を背景とした中小型株物色が続いているが、こちらも株式相場全体の地合いを睨みながら取り組む必要があるだろう。

■ドル・円は小じっかり、日本株の反発で実需筋の買い

15日午前の東京市場でドル・円は小じっかり。
3連休明けの東京市場で、日本株の反発を手がかりに実需筋のドル買いが強まり、ドルは108円半ばまで値を切り上げた。
また、ポンド・円の上昇にも連動した。


ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いを維持しており、日本株高継続への思惑から円売り基調が継続し、主要通貨を押し上げる見通し。
ただ、夕方にかけて欧州通貨が低調となれば、ドル・円も失速しそうだ。


ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円14銭から108円46銭、ユーロ・円は124円01銭から124円60銭、ユーロ・ドルは1.1466ドルから1.1489ドルで推移した。

■後場のチェック銘柄

・ロゼッタ (T:6182)やベイカレント・コンサルティング (T:6532)など、6銘柄がストップ高

※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値上がり寄与トップはファナック (T:6954)、同2位は東エレク (T:8035)


■経済指標・要人発言

【要人発言】

・中国人民銀副総裁

「穏健な金融政策が変更を意味しないということではない」

【経済指標】

・日・12月マネーストックM3:前年比+2.1%(予想:+2.1%、11月:+2.1%)


・英・EU離脱合意案の議会採決

<HH>

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