29日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:21000円処での底堅さが意識される■前場の注目材料:JCRファーマ、19年3月期予想を上方修正、コンセンサス上回る■明電舎、独社と提携、試験システムMBD対応、電動車開発を効率化■21000円処での底堅さが意識される29日の日本株市場は模様眺めムードが強いものの、米株高の流れを受けて、底堅い相場展開が意識されそうだ。
28日の米国市場は、NYダウが91ドル高と反発した。
10-12月期GDP確定値が予想を下振れ、米経済減速への懸念から弱含みとなる局面もみられたが、米中協議進展への期待から上昇に転じている。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円高の21205円。
円相場は1ドル110円60銭台で推移している。
まずは、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行での展開となろう。
昨日はグローベックスのNYダウ先物が100ドル近く下落して推移していたこともあり、その反動もあってショートカバーも意識されやすいところである。
昨日の日経平均は一時21000円を下回る局面もみられたが大引けでは上回って終えており、21000円処での底堅さも意識されそうだ。
もっとも、外部環境に振らされやすい需給状況でもあり、積極的な参加者は限られているだろう。
指値状況も膨らみづらいため、先物主導によるインデックス売買の影響を受けやすい。
米国では米中協議進展への期待から底堅さがみられたが、中国は米国との通商協議の一環として、急成長している国内のクラウドコンピューティング市場への海外ハイテク企業のアクセス改善を提案していると報じられている。
4月からの通商協議再開に向け、中国は歩み寄りの姿勢を見せ始めており、売り込みづらくさせよう。
一方で、英国のEU離脱案を巡る議会採決を控えて、これを見極めたいところである。
メイ首相は離脱協定案を支持すれば、自身は退陣すると表明したが、先行きが見通せない状況であり、買い手控え要因に。
また、リセッション(景気後退)の前兆とされてきた長短金利の逆転(イールドカーブの逆転)に対する警戒感が根強く、長期金利の動向を睨みながらの展開となる。
中小型株も一部の材料株に資金が集中する以外は、弱含みで推移している。
ただし、インデックス主導で大きく振らされる状況が見られる中では、値動きの軽い中小型株での短期的な値幅取りの売買に向かいやすいところでもある。
また、期末最終日でのドレッシング買いの動きも底堅さにつながりそうである。
■JCRファーマ、19年3月期予想を上方修正、コンセンサス上回るJCRファーマ (T:4552)は28日、2019年3月期業績予想の修正を発表。
売上高は従来の219億円から230億円、営業利益が42.9億円から49億円に上方修正した。
コンセンサス(46億円程度)を上回っている。
主力製品であるヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト(R)」、腎性貧血治療薬「エポエチンアルファBS注JCR」および再生医療等製品「テムセル(R)HS」の販売が好調に推移した。
■前場の注目材料・NYダウは上昇(25717.46、+91.87)・ナスダック総合指数は上昇(7669.17、+25.79)・シカゴ日経225先物は上昇(21205、大阪比+145)・1ドル110円60-70銭・VIX指数は低下(14.43、-0.72)・米中貿易戦争終結への期待感・日銀のETF購入・明電舎 (T:6508)独社と提携、試験システムMBD対応、電動車開発を効率化・東北電力 (T:9506)安全対策3400億円、女川第2原発、予定より大幅増・日産自 (T:7201)三菱自 (T:7211)と共同開発の軽投入、自動運転・安全性前面に・安川電 (T:6506)産ロボ・サーボ統合制御、来年に装置投入・JPX (T:8697)東商取と統合へ基本合意、20年度めどに総合取引所、国際競争力強化☆前場のイベントスケジュール・特になし
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