ポンド・ユーロが上昇、EUが英離脱延期検討=NY市場

Reuters

発行済 2019年10月24日 06:23

ポンド・ユーロが上昇、EUが英離脱延期検討=NY市場

[ニューヨーク 23日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、英ポンドとユーロがドルに対して安定的に推移した。欧州連合(EU)首脳は、英国のEU離脱を3カ月延期する決定を先送りした。

英議会下院は22日、EU離脱協定関連法案を3日間で高速審議するための議事進行動議を否決。これを受け、ジョンソン首相が目指す10月31日付での離脱はほぼ不可能になった。

トゥスクEU大統領はこの日、離脱期限を来年1月末まで3カ月延期する英政府の要請を受け入れるよう加盟国に提案した。外交筋らによると、この日は延長する期間などを巡り決定に至ることは見込まれておらず、25日に再度会合を持つという。

ジョンソン首相は、離脱が来年まで延期されれば、クリスマス前に総選挙を実施すると明言している。

前日は売られたポンドだが、この日は静かな値動き。対ドルでポンドは0.37%高の1.292ドル。ユーロ (EUR=)は0.1%高の1.114ドル。ポンドは対ユーロ (EURGBP=)で0.28%高の86.17ペンス。

主要通貨に対するドル指数 (DXY)は0.09%安の97.436だった。

スコシアバンクのチーフ市場ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は顧客ノートで、ポンドは前日の下落を受けて、この日の午後は安定化が見られたとしつつも、離脱問題の見通しが晴れるまでポンドとユーロの上値は限定されるだろうと指摘した。

安全資産とされる通貨は英EU離脱を巡る不透明感で対ドルで上昇。終盤の取引で円は0.18%高の1ドル=108.65円、スイスフランは0.990フランだった。

ドル/円 NY終値 108.68/108.71

始値 108.46

高値 108.70

安値 108.43

ユーロ/ドル NY終値 1.1129/1.1132