年末控えドル安定的、ポンドはブレグジット懸念で下落=NY市場

Reuters

発行済 2019年12月24日 07:33

年末控えドル安定的、ポンドはブレグジット懸念で下落=NY市場

[ニューヨーク 23日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが安定的に推移。年末年始を控え薄商いとなる中、主要通貨バスケットに対し2週間ぶり高値近辺を維持した。ポンドは英国の欧州連合(EU)離脱交渉を巡る懸念から下落した。

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数 (DXY)は0.03%安の97.658。

スコシアバンクの首席為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「ドルが前週みせた上昇は小幅な『サンタクロースラリー』への下地となるが、中長期的にはドルの上昇余地は限定的と予想する」とした。

ドルは今年これまでにリスク回避の動きを背景に1.6%上昇している。

中国政府がこの日、来年1月1日から850品目以上の輸入関税を引き下げると表明したこともドルを下支えた。

世界の貿易問題に敏感な豪ドルは0.32%、ニュージーランドドルも0.53%それぞれ上昇した。

年末年始を控え主要経済指標の発表もないことから、今週は主要通貨の大きな動きは想定されていない。

ユーロ/ドル (EUR=)は0.14%高の1.1093ドル。

OANDAのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は、欧州が米中通商問題の進展から最も恩恵を受ける公算が大きいとし、欧州の製造業が上向く兆候がみられれば、今後1ユーロ=1.15ドルが視野に入ってくる可能性があると指摘した。

カナダドルは対米ドルでほぼ横ばい。10月のカナダ国内総生産(GDP)が0.1%減と、2月以来初めてマイナスとなったことを受けて、カナダドルは一時下落していた。

ポンド/ドルは0.54%下落し、3週間ぶり安値を更新。EUとの離脱交渉を巡る英政府の強硬姿勢を巡る懸念が根強い。

ドル/円 NY終値 109.39/109.40

始値 109.39

高値 109.44

安値 109.35

ユーロ/ドル NY終値 1.1086/1.1090

始値 1.1080