ドル指数2週ぶり低水準、国債利回り低下で利食い=NY市場

Reuters

発行済 2021年04月07日 05:39

更新済 2021年04月07日 06:27

[ニューヨーク 6日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドル指数が2週間ぶりの低水準となったほか、ドルが対円で1週間ぶりの安値を付けた。米国債利回りが低下する中、3月の力強い上昇を受け利食い売りが出ている。

主要6通貨に対するドル指数は0.239%安の92.341と、3月23日以来の低水準を付けた。

米景気回復期待を背景に米国債利回りが上昇したことで、ドルは年初から力強く上昇。ドル指数は3月だけで2.5%上昇したが、1カ月の上昇としては2016年終盤以来最大だった。

テンパスのトレーディング担当バイスプジレジデント、ジョン・ドイル氏は「第2・四半期入りにあたり、利食い売りが出ている」とし、「米国債利回りの上昇がドル相場の下支えになっていたが、この日は利回りが低下していることで資金が株式市場に流れ、こうした動きの中、ドル需要が減退している」と述べた。

ドルは対円で0.29%安の109.855円と、1週間ぶりの安値を付けた。

国際通貨基金(IMF)はこの日に発表した世界経済見通しで、今年の世界の成長率予想を6%に再度上方修正。新型コロナウイルスのパンデミックに米国などが過去に例のない大規模な対策を打ち出したことが寄与し、1976年以降で最も高い成長を見込む。

テンパスのドイル氏は「IMFの見通し上方修正を受け、市場心理が上向いた」としている。

暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインに次いで時価総額2位のイーサリアムが2151.63ドルと、高値を更新。データ追跡のコインゲッコーとブロックフォリオによると、暗号資産の時価総額は5日、2兆ドルを突破。ビットコインに連動して価格が動く傾向があるイーサリアムのような通貨の台頭が押し上げに貢献している。

*表のレートを更新しました。

ドル/円 NY終値 109.74/109.77

始値 110.52

高値 110.53

安値 109.68

ユーロ/ドル NY終値 1.1875/1.1878