午後3時のドル109円前半、英ポンド安が続く

Reuters

発行済 2021年04月09日 15:51

[東京 9日 ロイター] -

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 109.37/39 1.1891/95 130.07/11

午前9時現在 109.32/34 1.1913/17 130.26/30

NY午後5時 109.24/27 1.1912/15 130.18/22

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ややドル高/円安の109円前半。前日からの米長期金利の低下が午後に入って一服したことで、ドルは小幅に持ち直した。今週の外為市場では、円とユーロが共に買い戻され、ドルと英ポンドが売られるという異例の展開となった。

ドルは前日のニューヨーク市場で109円ちょうどと2週間ぶり安値まで下落し、きょうも109.21円まで下落した。ただ、前日のドル安の背景となった米長期金利の低下が一服し、109.44円付近まで反発した。

今週1週間をみると「3月期末にかけては円が全面安で、ドルが幅広い通貨に対して買われていたが、2日の米雇用統計から流れが変わり、ユーロと円が買い戻されて勝ち組となり、ドルと英ポンドが負け組に甘んじるという、あまり見られない光景となった」(アナリスト)という。

米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントの損失問題に関連して、欧米の大手プライムブローカーがポジション縮小を迫られていることも、各主要通貨に複雑なフローをもたらしている可能性があるとみられる。

ドルに対するユーロ高や円高の主因は、急ピッチで上昇してきた米長期金利が4月に入って低下傾向を示していることがある。

リフィニティブによると米10年国債利回りは1.6496%付近。前日は1.617%付近まで低下し3月25日以来の低水準となった。

ドルは3月31日に付けた110.97円を高値に、その後は調整ムードの強い状況が続いている。2月の米バイデン政権発足後に勢いづいたドル高の反動がどこまで続くかに注目が集まる一方、米国経済のファンダメンタルズは底堅いとして「ドル安がどんどん進む動きにはなりにくいのではないか」(外銀)との見方が出ていた。

英ポンド安の背景には英製薬大手アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの副反応に対する懸念や、英投資ファンドのCVCによる東芝の買収提案とそれが実現した場合のポンド売り/円買いの思惑があるという。

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また、英ポンドは昨年後半から上昇しており、「材料出尽くし感から利益確定が進み、調整ムードに入っているのではないか」(外国銀)との意見も聞かれた。