午後3時のドルはドル109円後半、小幅下落 米長期金利低下や株安で

Reuters

発行済 2021年06月21日 15:56

[東京 21日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5時時点(110.19/20円)に比べてドル安/円高の109.84円付近。一時は109.73円付近まで下落した。日経平均が大幅安となったほか米10年債利回りが1.3%台後半まで低下、ドル売りが優勢となった。

市場では、「米30年債利回りだけでなく、10年債利回りが低下していることがドル/円の重しとなったようだ」(バンク・オブ・アメリカのチーフ為替・金利ストラテジスト、山田修輔氏)との指摘が聞かれた。

ただ、ドル/円は109.80円付近で下げ渋り、下値の底堅さも意識された。楽天証券・FXディーリング部、荒地 潤氏は、「109円前半、もしくは108円台まで下がらない限り、ドル安/円高基調に流れが変わったとは言えない」との見方を示した。

主要通貨に対するドルの強さを表すドル指数は足元、92.28付近で、直近の高値圏にある。

FRB(米連邦準備理事会)による金融政策正常化の動きは変わらないとみられることから、バンク・オブ・アメリカの山田氏は「短期的にドル/円は下落しているが、再びドルは上向くのではないか」と話している。

一方、クロス円では円高基調が強まった。ユーロ/円は130.35円付近と4月26日以来、英ポンド/円は151.54円付近と5月7日以来の低水準となった。豪ドル/円は82.35円付近と、3月24日以来の水準で推移。

米ドルが欧州通貨や資源国通貨などに対して強含んでいることから、クロス円で円高に作用しているという。

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