NY外為市場=ドル軟調、リスク選好回復で豪ドルなどに買い

Reuters

発行済 2021年08月25日 06:17

[ニューヨーク/ロンドン 24日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、コモディティー(商品)価格の上昇で豪ドルなどの高リスク通貨が恩恵を受けたことを反映し、ドルが弱含んだ。

前日に米食品医薬品局(FDA)が米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンを正式に承認したことで、世界的にリスク選好度が上昇。中国のハイテク部門が上向いたことも貢献し、カナダドル、豪ドル、ニュージーランドドルなどに買いが入った。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのマネジング・ディレクター、マーク・チャンドラー氏は「ユーロ、カナダドル、豪ドルが先週そろって年初来安値を付ける中、ドルの上昇は失速した」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は0.095%安の92.899。対ドルでユーロは0.07%高の1.1751ドル、円は0.01%安の109.6700円。

新型コロナウイルスのデルタ変異株の感染拡大で景気回復が遅れるとの懸念が出ているが、今週に入ってからはこうした懸念はあまり意識されておらず、市場の焦点は27日にワイオミング州ジャクソンホールで開催される経済シンポジウムにシフト。連邦準備理事会(FRB)がテーパリング(量的緩和の縮小)に着手する時期の手掛かりを得ようと、パウエルFRB議長の講演が注目されている。

INGのストラテジストは「リスク通貨を買ってドルを売る大きな動きに出るのは、27日のパウエル議長の講演を聞いてからにしたい」との考えが市場で出ていると述べた。

豪ドルは0.6%高の0.7256米ドル、ニュージーランドドルは0.8%高の0.6944米ドル。

ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)のホークスビー総裁補が、中銀が先週、利上げを見送ったことについて、ロックダウン(都市封鎖)導入日になぜ利上げを実施するのか説明が難しかったことが主因だったとし、50ベーシスポイント(bp)の利上げも検討されたと明らかにしたことも、ニュージーランドドルの押し上げ要因になった。

カナダドルは0.4%高の1.2594米ドル。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2.7%安の4万8237ドル近辺。前日は5月以来初めて5万ドル台に乗せていた。

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