NY外為市場=ドル上昇、米小売売上高の予想外の増加受け

Reuters

発行済 2021年09月17日 05:28

更新済 2021年09月17日 06:09

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場ではドル指数が上昇し約3週間ぶりの高値を付けた。8月の米小売売上高が予想外に増加し、経済成長が急激に鈍化するという懸念が後退した。

ドル指数は0.5%高の92.866。8月27日以来の高値を付けた。

米商務省が16日に発表した8月の小売売上高(季節調整済み)は前月より0.7%増え、市場予想の0.8%減に反して増加した。オンライン販売のほか、家具が大きく伸び、自動車販売の低迷が相殺された。

米労働省が16日に発表した9月11日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は33万2000件と、前週から2万件増加した。エコノミスト予想は33万件だった。

CIBCキャピタル・マーケッツの北米外為戦略部門責任者、ビパン・ライ氏は「小売売上高の数値を見ると、改定を加味してもかなり建設的で、ドルは特にユーロやスイスフラン、円などの資金調達通貨に対して同指標の恩恵を受けている」と指摘。「基調的な経済に関する懸念のくすぶりがやや解消されたようだ。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備理事会(FRB)からテーパリング(量的緩和の縮小)に関するシグナルが出されるという見方を裏付ける」と述べた。

ドル/円は0.3%高の109.70円。前日には109.110円と6週間ぶりの安値を付けた。

ユーロ/ドルは0.4%安の1.1766ドル。

スイスフランも対ドルで下落し、終盤は1ドル=0.9263フランとなった。

豪ドルは0.5%安の0.7296米ドル。

暗号試算(仮想通貨)ではビットコインが0.9%安の4万7711ドル。イーサが0.7%安の3589ドル。

ドル/円 NY終値 109.70/109.73

始値 109.35

高値 109.82

安値 109.37

ユーロ/ドル NY終値 1.1764/1.1768