午後3時のドルは110円半ばで下げ止まり、米金利の低下一服で

Reuters

発行済 2021年09月27日 15:26

[東京 27日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末のNY市場終盤(110.72/75円)に比べて若干ドル安/円高の110.62円付近で推移した。午前の取引では一時110.79円の高値を付けたが、米長期金利が低下基調になるとドルも下落した。その後、米金利の下げが一服するとドルも110円半ばで下げ止まり、円高が進行する雰囲気はみられなかった。

市場からは、先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)からドル/円相場の流れが変わったとの見方が出ている。

「米長期金利の上昇余地を見込み、日米金利差拡大への思惑がドル/円の支えとなりそうだ」(国内信託銀行)といい、7月初旬に付けたドルの高値111.65円付近を更新するかが焦点という。米10年債利回りは、現在1.45%台前半で推移している。

一方、目先のドルの下値としては110円近辺が意識されているという。この水準を短期的にでも割り込み109円台までドルが下落するようであれば「足元のドルの上昇基調がフェイクだったと捉えられる」(楽天証券・FXディーリング部、荒地潤氏)との見方もあり、今後ドルがどちらに方向性を見いだしていくかが注目されている。

ユーロは、ドイツ連邦議会選挙(総選挙)結果が伝わっても小動きにとどまり、「総選挙の影響は現時点では限定的」(国内証券)だった。今後の財政政策がどうなるかなど詳細が明らかになるまでは動きづらく、「今晩、欧州勢がどのように(ドイツ総選挙を)解釈するか注目される」(同)という。

26日の投開票では中道左派の社会民主党(SPD)がメルケル首相所属の保守連合、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)に僅差で勝利した。

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