注目銘柄ダイジェスト(前場):新光電工、オンコリス、日東電など

Fisco

発行済 2021年10月27日 11:59

日東電 (T:6988):8640円(+520円)
大幅続伸。
前日に7-9月期決算を発表している。
営業利益は431億円で前年同期比72.9%増益、市場予想を100億円程度上振れる着地になっている。
核酸医薬のCMOなどが上振れを牽引したとみられる。
通期計画は従来の1050億円から1260億円、前期比34.3%増に上方修正、市場コンセンサスを100億円程度上振れ。
ライフサイエンス事業が想定以上に成長とみられ、来年度のディスプレイ材料の伸び悩みによる業績懸念も後退の方向に。



シマノ (T:7309):32740円(+2600円)
大幅反発。
前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は371億円で前年同期比44.6%増益、市場予想を60億円程度上振れている。
欧米での強い需要を背景とした自転車部品の売上拡大が好業績の背景に。
通期予想は7月27日に続いての上方修正、営業利益は1245億円から1355億円、前期比63.8%増に引き上げ。
市場コンセンサスは1280億円程度であった。
想定以上の業績モメンタムを好感する動きが優勢に。



新光電工 (T:6967):4340円(+470円)
大幅続伸。
前日に7-9月期の決算を発表、営業利益は162億円で前年同期比4.6倍、市場予想を30億円程度上振れている。
また、通期計画を上方修正、従来予想の406億円から594億円にまで引き上げ。
市場コンセンサスは450億円程度の水準であった。
主力のFCパッケージの伸長などが背景とみられる。
第1四半期決算時には、実質的に下半期計画は下方修正の形になっていたため、大幅上方修正にはポジティブなサプライズ。



キヤノン (T:7751):2576.5円(-150.5円)
大幅続落。
前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は587億円で前年同期比3.1倍となったが、4-6月期の773億円から水準は低下、市場予想も90億円程度下回った。
また、通期予想は従来の2830億円から2720億円に下方修正、修正幅は限定的であるが、円安による上振れへの期待も残っていただけに、下振れがネガティブなインパクトにつながっているようだ。
年間配当金計画は据え置いている。



日本電産 (T:6594):12180円(-410円)
反落。
前日に7-9月期の決算を発表、営業利益は456億円で前年同期比10.3%増益、市場予想は20億円弱下振れ。
通期予想は従来の1800億円から1900億円、前期比18.7%増に上方修正、為替前提など保守的な前提とみられるが、上方修正値の水準はややコンセンサスに未達。
EVトラクションモータの販売見通し引き上げなどポジティブな見方もあるが、決算期待の高い銘柄でもあり、サプライズの乏しい決算を受けて出尽くし感が先行。



マクアケ (T:4479):4615円(+95円)
大幅に反発。
22年9月期の営業利益予想を前期比41.3%増の4.65億円と発表している。
事業者と消費者をつなぐプラットフォーム「Makuake」の価値向上などに取り組み、全体の業績規模を1.4倍に伸ばす計画。
同時に発表した21年9月期の営業利益は35.5%減の3.29億円で着地した。
売上高は43.3%増の46.21億円に拡大したものの、販管費が62.0%増の34.76億円に膨らみ、利益を圧迫した。



オンコリス (T:4588):672円(+55円)
大幅に続伸。
現在開発中の新型コロナウイルス感染症治療薬OBP-2011に関し、ハムスター感染モデルを用いた薬理試験で有効性が確認されたと発表している。
これまでOBP-2011は、幅広いコロナウイルスに対して増殖抑制効果を有することが細胞培養系の実験で証明されているという。
現在、OBP-2011の前臨床試験や治験薬のGMP製造を進めており、22年上半期までに臨床試験を開始することを目指している。



ソレイジア (T:4597):115円(+4円)
大幅に続伸。
新規化合物ダリナパルシン(SP-02)の日本国内の権利に関するMeiji Seikaファルマ(東京都中央区)とのライセンス契約を終了し、新たに日本化薬 (T:4272)とライセンス契約を締結し、販売提携先を変更したと発表している。
SP-02は、再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫治療薬として開発を進めている医薬候補品。
6月に厚生労働省に対する製造販売承認申請を完了し、22年中の承認と販売開始を目指している。
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