午後3時のドルは114円前半に下落、株安でリスク回避ムード広がる

Reuters

発行済 2022年01月19日 15:30

[東京 19日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のNY市場終盤(114.61/62円)に比べてドル安/円高の114.24/26円で推移している。時間外取引の米長期金利上昇がドルの下支え要因となったものの、日経平均株価の大幅な下落を背景にリスク回避の動きが強まり、ドル売り/円買いが進行した。

日経平均株価が一時900円超安まで下落したほか、米株価主要3指数の先物が軟調に推移するなど、リスク回避ムードが強まった。ユーロやドルに対して、じわじわと円高が広がった。

上田東短フォレックスの営業企画室室長、阪井勇蔵氏は「ユーロ/円が129円を割れると、ドル/円も114円近辺の攻防になる可能性がある」とした上で「ただドル/円は一時的に下落しても、米金利先高観から持ち直すのではないか」との声が聞かれた。

時間外取引の米10年債利回りは1.88%台と2年ぶりの高水準で推移している。25─26日の連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、金融政策に関する情報発信が規制される「ブラックアウト」期間に入る。

SBI証券のチーフ債券ストラテジスト、道家映二氏は、インフレが長引くとの見方や米連邦準備理事会(FRB)高官の利上げやQT(資産縮小)に対する前向きな姿勢が確認された状態でブラックアウト期間を迎えたとし、「この数日で原油価格に対する見方が上振れこともあり、金融引き締めに関する思惑がさらに高まった。米長期金利は瞬間的に2%を付けてもおかしくない」と指摘する。

従来は米金利の上昇を受けてドル高基調となりやすいものの、同時に株式も売られていることから「米国から資金が流出しており、ドル高につながらない状態だ」(道家氏)との声が聞かれた。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円